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2025年4月11日の東京株式市場は、米中貿易摩擦の激化懸念と円高進行が重なり、日経平均株価は大幅反落となりました。一時1900円超の下落を記録し、心理的節目である3万3000円を割り込む場面も見られました。
東京株式市場の状況(2025年4月11日)
日経平均株価は前日比657円75銭安の3万3951円25銭で寄り付き、その後下げ幅は一時1900円を超え、3万2600円台まで下落しました。米国株の急落に加え、東京外国為替市場での円高進行が投資家心理を冷やしました。
米国市場の影響
10日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が前日から1000ドル超の下落となりました。
米政権は中国からの輸入品に対し、追加関税の合計を145%とする修正を発表。中国も対抗措置として84%の関税を導入しており、貿易戦争の長期化が懸念されています。
東京市場の動き
日経平均は寄り付きから大きく売られ、SQ(特別清算指数)算出を迎えた影響も重なって、先物売りが加速しました。前日には大幅上昇があったため、戻り売りも出やすい地合いとなりました。
主力銘柄では、ファストリ、アドテスト、東エレクが軒並み安。輸出関連のトヨタや東京海上も下落しました。一方、ディフェンシブ銘柄のニトリHDやイオンは堅調に推移しました。
為替市場の動向
東京外国為替市場では円相場が一時1ドル=142円台まで上昇し、円高・ドル安基調が続いています。これにより輸出関連株への売り圧力が高まりました。
個別銘柄の動き(2025年4月11日)
- 下落:ファストリ、アドテスト、東エレク、トヨタ、三菱UFJ、ソニーG
- 上昇:ニトリHD、イオン
人気のテーマ(2025年4月11日)
- 貿易摩擦関連:トヨタ、東エレク
- 半導体:アドテスト、ディスコ
- 内需ディフェンシブ:ニトリHD、イオン
- 金融:三菱UFJ、東京海上
注目の銘柄(2025年4月11日)
- ファストリ:大型株で下げ主導、日経平均への影響大
- アドテスト:米ハイテク株急落を受けて一段安
- ニトリHD:内需関連で逆行高、個人投資家の買い
- トヨタ:円高と関税圧力のダブルパンチで売られる
- イオン:ディフェンシブ性が意識されて上昇
今日の主要経済ニュース(2025年4月11日)
時間(日本) | 内容 | 対象国・地域 |
---|---|---|
08:50 | 企業物価指数(3月) | 日本 |
21:30 | 生産者物価指数(3月) | 米国 |
23:00 | ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) | 米国 |
まとめ
11日の東京市場は、米中関税対立の激化による世界経済への影響が強く意識され、大幅反落となりました。
円高も重なり、特に輸出関連株への売りが広がる展開です。週末を控えた手仕舞い売りもあり、引き続き関税政策の動向に警戒が必要です。