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データセンター、6G、そして高齢社会における眼科医療。
『santec(6777)』は、こうした社会課題を“光”で解決する企業です。
光測定器や眼科用OCT装置など、ニッチかつ不可欠な分野に特化し、国内外で着実に成長を続けています。2025年3月期の業績は上方修正され、受注残高も過去最高水準。
今後への期待が高まっています。
santecとはどんな会社か
santecは、光通信分野や眼科医療分野において、高精度の光技術を用いた製品開発・製造を行う企業です。特に、波長可変光源やOCT装置といった製品で国内外のニーズに応えています。
- 設立:1979年8月25日
- 上場市場:東京証券取引所スタンダード市場
- 時価総額:約1,410億円(株価4,030円 × 発行済株式数 約3,500万株、2025年4月時点の概算)
- 海外売上比率:37.8%(2024年3月期実績)
- 拠点:日本、北米、中国、欧州に販売拠点あり
最新の業績と材料
2025年3月期の通期見通し(公式発表)は以下の通りです。
- 売上高:230億円(前年比+21.9%)
- 営業利益:66億円(前年比+18.6%)
- 第3四半期累計営業利益:54.23億円(前年同期比+78.1%)
- 受注残高:566億円(2024年9月期時点)
この数字は、データセンター投資の活発化や、眼科診断装置の需要拡大により、通信インフラと医療現場の双方で支持されていることを示しています。
santecがこれから伸びる理由
santecが『これからもっと伸びそう』と言われる理由は、世の中の変化と会社の得意分野がピッタリかみ合っているからです。ポイントは次の3つです。
- インターネットがもっと速くなる流れに乗っている
5Gや6G、そしてクラウドやAIなどが広がる中で、通信のスピードや安定性を保つための『光の測定』がますます必要になります。santecはその測定器をつくっている会社です。
- 高齢化で『目の健康』に注目が集まっている
年をとると目の病気が増えるため、早く見つけて治すための装置(OCT装置)のニーズが増えています。santecは、病院で使われるこの機械もつくっています。
- 海外でも人気が出てきている
アメリカや中国など海外の会社にも製品を提供していて、今後さらに売上を伸ばしていくことが期待されています。
同社は、光波長を精密に制御する独自技術を保有し、特に波長可変光源や光フィルターの分野で強みを発揮しています。
テクニカルと株価の視点
2025年4月時点、株価は移動平均線(25日・75日)を上抜け、業績上方修正をきっかけに堅調な推移を見せています。出来高増加や短期資金の流入は明確なデータがないものの、需給が良好であることはチャート上からも推察できます。
リスク要因と留意点
- 為替影響(海外売上比率37.8%)
- 受注→納品のタイムラグによる四半期ブレ
- 市場規模の成長はあっても短期変動には注意
まとめ
視点 | 内容 |
---|---|
業績 | 売上230億円・営業利益66億円で上方修正済み |
技術 | 波長可変光源、OCT装置で高評価 |
成長分野 | データセンター、6G、眼科医療など |
受注残 | 566億円と過去最高水準 |
リスク | 為替変動、納品遅延リスクには注意 |
santecは、表には出にくいが確実に「必要とされる場所で使われている」技術を提供する企業です。通信も医療も、社会に不可欠な領域。中長期的な視点で持ちたい堅実グロース株として、ぜひ注目しておきたい1社です。
免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたってはご自身の判断と責任に基づき行ってください。掲載情報は信頼できると考えられる情報源に基づいておりますが、その正確性や完全性について保証するものではありません。将来の株価や業績の動向を示唆・保証するものではない点をご理解ください。