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日経平均株価は続落で始まり、米国の対日関税引き上げ示唆が市場に重くのしかかりました。
トランプ前大統領の発言により、自動車株を中心に売りが先行。下げ幅は一時500円を超えたが、前場中ごろにはやや下げ幅を縮小しています。
東京株式市場の状況(2025年7月2日)
2日の東京株式市場で日経平均株価は続落で始まり、寄り付きは前日比355円16銭安の3万9631円17銭。
午前9時台には一時500円超安の水準まで下落。トランプ氏が日米関税交渉の合意に懐疑的な見方を示し、対日関税を30~35%に引き上げる可能性に言及したことが売り材料となりました。
やっと戻したと思ったのに…再びリスク要因が出てきて、投資家心理が冷え込んでしまいましたね。
米国市場の影響
前日の米国市場では、ナスダック総合指数が7日ぶりに反落(-0.81%)。
主力のハイテク株に利益確定売りが入り、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)やメタ・プラットフォームズなどが下落。
東京市場でもこの流れを受けて半導体関連銘柄に売りが波及しました。
米国株は高値警戒感がじわじわ効いてきた印象です。日本株もこの波にのまれてしまった感じですね。
東京市場の動き
トランプ氏の『日本との関税合意は難しい』との発言を受け、市場では通商問題の先行きに警戒感が広がりました。
マツダやSUBARU、日産自動車など自動車株が軟調に推移し、関連銘柄に売りが波及。TOPIXも続落となっています。
防衛関連株(三菱重工、川崎重工など)も、米国との防衛協議内容が明確でなかったことから売られました。
政治の不確実性が、経済にも株価にも影響を与える典型的なパターンですね…。
為替市場の動向
為替は1ドル=143.49円付近と、円高傾向で推移しています。日銀の金融政策や米金利の動向を睨みながら、円高圧力がじわじわ強まってきている点は、輸出株にとっては逆風です。
為替も落ち着きませんね…。円高が進むと企業収益にも響いてくるので要注意です。
個別銘柄の動き
午前中に売られた主な銘柄は以下の通りです。防衛関連や自動車関連株の下落が目立ちました。
- 下落:マツダ、SUBARU、日産、アドバンテスト、三菱重工
- 上昇:KDDI、ダイキン工業、住友不動産、JR東日本(経営方針の発表で)
下げ相場でも上がっている銘柄には、しっかりとした材料があるんですよね。
人気のテーマ
テーマ | 背景 |
---|---|
自動車輸出 | トランプ発言で関税リスク浮上 |
防衛関連 | クアッド会合後の不透明感 |
半導体 | 米ハイテク株の下落を受け利益確定売りが優勢 |
内需関連 | 地政学リスク回避で資金シフト |
不動産・陸運 | 円高進行により内需株に買いが入る |
注目の銘柄
銘柄名 | 理由 |
---|---|
JR東日本 | 経営ビジョン発表で買い先行 |
ルネサス | テクニカル指標で底堅さが評価 |
サイバーエージェント | 底堅い内需・広告関連で物色継続 |
ツルハHD | 生活防衛志向でドラッグストア株堅調 |
日本空調サービス | インフラ保守関連で底堅い需要あり |
今日の主要経済ニュース
時刻(日本時間) | 内容 |
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8:50 | 日本:毎月勤労統計(5月) |
11:00 | 韓国:消費者物価指数(6月) |
23:00 | 米国:製造業受注(5月) |
翌1:00 | 米国:FOMC議事要旨(6月開催分) |
こちらでも経済指標カレンダーを確認することができます↓
まとめ
2日の東京株式市場は、米国との関税交渉への不透明感から、日経平均が一時500円以上下落するなど、厳しい展開となりました。
米国市場の反落も重なり、輸出関連・ハイテク株に売りが集中。ただし、不動産や内需株の一角には底堅さも見られ、相場全体が下げ一辺倒という状況ではありません。
為替の円高進行も相場の不安定要因となっています。