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米国の堅調な雇用統計と円安進行を背景に、4日の東京株式市場では日経平均株価が続伸して始まり、一時4万円台を回復しました。
ただ、トランプ政権による輸入関税の再提示が間近に迫っており、相場は上昇一辺倒とはいかず、米中関係にも注視が必要です。
東京株式市場の状況(2025年7月4日)
続伸のスタートで日経平均は寄り付き208円高の39,994円、取引中に4万円台を回復しました。その後は利益確定売りに押され、上下動の激しい展開となっています。
久々の4万円台に乗せた瞬間、市場にも緩みが見えましたが、戻り売りで冷静なムードに戻った感じが伝わります。
米国市場の影響
6月米雇用統計では非農業部門雇用者数が3日発表で予想を上回り、株価上昇に寄与しました。
ダウは344ドル高(+0.77%)の44,828ドルと2月以来の高値、S&P500・NASDAQも最高値更新となりました。これが東京市場にも好影響を与え、輸出関連株に買いが流れました。
米雇用の強さが市場を下支えしていますが、これは日銀や政府にも期待感をもたらしますね。
東京市場の動き
前場は半導体関連が中心に堅調。アドテストや東エレクなどが買われ、午前10時には再び4万円台を試す局面もありました。ただ利益確定売りも同時に進み、強弱感が交錯しています。
短期筋の動きには勢いを感じますが、戻り売りが出ているのも自然な流れですね。
為替市場の動向
1ドル=144.93円(7月3日の終値)、7月4日午前も円安基調が続いています。週末直前の円安進行は、米株高や関税懸念が重なる中で、ドルに買いが優勢となっているためです。
為替は正確な数字が命。144円台半ばまで円安進行が進むとは、輸出企業には朗報ですが、輸入物価にも警戒が必要です。
個別銘柄の動き
銘柄 | 動向 |
---|---|
ソニーG | ゲーム好調で買い優勢 |
任天堂 | 同様にゲーム関連上昇 |
コナミG | 半導体関連の流れに乗り上昇 |
ファーストリテイリング | 利益確定売りで下落 |
SBG | 同様に調整売り |
好調のゲーム株と調整局面に入った銘柄とで、明暗がはっきりしていますね。
人気のテーマ
テーマ | 背景 |
---|---|
半導体関連株 | 米株高&輸出期待から買いが集中 |
ゲーム・エンタメ株 | ソニーG・任天堂など決算好調で関心集中 |
円安メリット銘柄 | 輸出関連中心に注目度上昇 |
米関税リスク回避 | 関税懸念へのヘッジとして防御的戦略がテーマに |
利益確定売り | 上昇一巡後の売り圧力がテーマ化 |
各テーマに投資家の視線が注がれ、短期的な流れが形になってきています。
注目の銘柄
銘柄 | 理由 |
---|---|
東エレク | 半導体関連の中心として大きく注目 |
アドテスト | 同系統で買われやすく、短期筋の注目度高い |
任天堂 | 新作・決算好調でゲーム株の代表格 |
ソニーG | サービス強化で成長期待が高い |
トヨタ自動車 | 為替と関税懸念の両面影響に敏感で注視度高い |
今日の主要経済ニュース
以下、7月4日(金)に発表予定の経済指標です。
国・地域 | 指標 | 予想時刻(日本時間) |
---|---|---|
米国 | 非農業部門雇用者数(NFP) | 21:30 |
米国 | 失業率 | 21:30 |
中国 | 貿易収支 | 10:00 |
日本 | 日銀資金供給量(週次) | 発表済 |
こちらでも経済指標カレンダーを確認することができます↓
まとめ
4日は米雇用統計の好結果と円安が追い風となり、日経平均は4万円台に乗せました。ただし、米トランプ政権による関税再提示の直前であり、上値の重さも否めません。
テーマ株では半導体・ゲーム関連に強さ、中小型株に資金流入が見られ、物色の幅が広がる展開です。今後も為替動向と米中関税の行方に注視したいところです。
明日は週末。今夜の米指標と週明けの関税動向次第で、市場のムードが変わる可能性もありますね。