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リスク選好の流れが東京株を後押し。日経平均は『4万3000円台後半』を維持しながら、前場には一時300円高を記録しました。
ただ、半導体関連への警戒や円相場の動きもあり、相場を占う視点がいくつか浮かび上がっています。今日はその勢いの背景と紆余曲折を鮮やかに描きます。
東京株式市場の状況(2025年8月18日)

日経平均は、前週末比+120円ほど高い『4万3400円台後半』で寄り付き。先物主導で一時+300円の急伸も見られましたが、半導体関連の売りなどもあって、その後は上げ幅を縮めつつ、引け前には379円の続伸で終えました(=強含みながらも調整感あり)。
米株高とリスク選好による追い風
前週末の米株式市場では、ダウ平均が昨年12月の高値を一時上回り、世界的なリスク選好の流れが継続。その流れを受けて、東京市場にも海外投資家の買いが引き続き流入しています。
導体関連の重し、関税リスクが影響
前日の米SOX指数が−2%以上を記録し、トランプ大統領が将来的な半導体関税を最大『200~300%』とする可能性に言及したこともあり、東エレクやレーザーテクといった半導体関連株は売られました。その一方、リスク分散として他業種の買いが意識されました。
為替の動きも注目ポイントに
ドル=円は前週末から円安方向に振れ、自動車を中心に輸出関連株への買い戻しが見られました。スズキやトヨタなどに資金が流れる中、トータルの相場のバランスを支えています。
18日、13時現在は『1ドル=147.36円』となっています。
個別銘柄の動き概要
- 上昇銘柄:ファストリ、コナミG、テルモ、スズキ(牽引点あり)
- 下落銘柄:ソニーG、ファナック、ディスコ、アドテスト、東エレク(調整一巡か?)
- 注目の動き:SBGはPayPay米IPO期待で朝高、その後は反落
- 新興市場:グロース市場では東証グロース250指数が+1%超の上昇で『800台』に迫る場面も
人気のテーマ(8月18日)
| 順位 | テーマ | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 海外勢の買い優勢 | リスク選好が市場のドライブに |
| 2 | 輸出関連株(自動車) | 円安背景で投資資金が向かう傾向 |
| 3 | 半導体リスク許容 | 関税懸念や指数下落で調整が続く |
| 4 | 新興市場の巻き返し | グロース株にも物色が広がりつつある |
| 5 | IPO期待 | SBG・PayPayなど期待で散発的な上昇も |
注目の銘柄
| 銘柄 | 注目点 |
|---|---|
| ファストリ | 日経平均を牽引する大型株 |
| スズキ | インドでの好材料で上昇 |
| SBG(ソフトバンクG) | PayPay米IPO期待を背景に朝高、その後は調整 |
| アドテスト | 半導体関連の売り圧力にさらされた典型 |
| エムスリー | 新興・医療系テーマと同時にマークしておきたい銘柄 |
今日の主要経済ニュース
| 地域 | 発表内容 |
|---|---|
| 日本 | 機械受注(7月)などの景気指標発表 |
| 米国 | 米住宅着工件数(7月)・フィラデルフィア連銀景況指数 |
| 中国 | 鉱工業生産・小売売上高(7月) |
| 欧州 | 貿易収支(6月) |

今週はジャクソンホール会議など、FRB政策発表にも注目です。
まとめ
リスクオンの流れは継続しつつも、半導体リスクや為替の円高方向への振れが調整材料となった一日。日経平均は引き続き強含む展開ですが、個別銘柄の見極めと、為替や米政策の動向には引き続き目を光らせたい局面です。





