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『大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)』は8月28日、終値2,330円(前日比+240円、+11.48%)と大幅高となりました。
通期業績予想の上方修正に加え、航空機向け需要の回復観測やチタン需給の引き締まりが投資家の注目を集めています。
東京株式市場は半導体株主導で続伸(2025年8月28日)
日経平均株価は42,828.79円(前日比+308.52円)と続伸。TOPIXも2,959.06(+9.74)と堅調でした。AI・データセンター関連株の買い直しが相場を押し上げ、後場にかけて上げ幅を広げました。
米国市場はエヌビディア決算前に最高値更新
27日の米国市場は、S&P500が最高値を更新。エヌビディア決算を控えて様子見ムードでしたが、AI関連の期待感が下支えとなりました。
引け後に発表された好決算は評価された一方、中国向け需要への警戒で時間外は乱高下。東京市場も朝方は売り先行も、押し目買いで切り返しました。
為替市場は147円台前半で小動き
ドル/円は28日17:00時点で147.28円近辺と小動き。米GDP改定値や新規失業保険申請件数の発表を控え、様子見姿勢が強まりました。為替の方向感が今後の企業業績にも影響を与える局面です。
大阪チタニウム(5726)が急伸、通期業績を上方修正
大阪チタニウムの株価急伸は、以下の3点が背景にあります。
- 通期業績予想を上方修正(8月7日発表)
売上高は480億円→525億円(前回比+9.4%)、営業利益は19億円→26億円(同+36.8%)など大幅に引き上げました。為替前提は1ドル=145円。
- 第1四半期実績は減益も輸出堅調
売上高121.06億円(前年同期比-2.9%)、営業利益6.84億円(同-77.9%)。国内需要は在庫調整で減少しましたが、輸出向け販売は+15.3%と伸びました。
- 航空機需要の回復期待
同社のスポンジチタンは航空機エンジンに不可欠。民間航空需要回復やエアバスなどの生産拡大が需給を押し上げる可能性があります。
投資家が次に注目すべきは『販売数量の増加』『価格条件の妥結状況』『為替動向』の3点です。
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| 順位 | テーマ | 関連銘柄例 | 着眼点 |
|---|---|---|---|
| 1 | 下水道 | クボタ、積水化学 | インフラ需要 |
| 2 | ステーブルコイン | 三菱UFJ、電算システム | デジタル通貨関連 |
| 3 | データセンター | さくらインターネット、SBG | AIサーバー投資 |
| 4 | 人工知能 | ソフトバンクG、HEROZ | 生成AI拡大 |
| 5 | 地方銀行 | めぶきFG、ふくおかFG | 金利・再編思惑 |
注目の銘柄ピックアップ
| 銘柄 | 観点 | 最新トピック | 投資家の視点 |
|---|---|---|---|
| 大阪チタニウム(5726) | チタン需給 | 通期上方修正、輸出好調 | 数量・価格・為替に注目 |
| 東邦チタニウム(5727) | 同業比較 | チタン連想高 | 需給と航空機需要 |
| さくらインターネット(3778) | データセンター | AI需要追い風 | 設備能力の拡充 |
| IHI(7013) | 航空エンジン | 航空需要回復 | MRO需要の進展 |
| 住友金属鉱山(5713) | 素材・非鉄 | EV/半導体サイクル | 市況価格の影響 |
中小型株への資金シフトが鮮明に
決算を通過し、物色はテーマ性の強い中小型株へ広がっています。需給が引き締まりやすく、説明資料や業績修正を出した銘柄に投資家の視線が集まりやすい環境です。短期はテーマ×業績の両立が重要です。
今日の主要経済ニュース
| 時刻(JST) | 地域 | 指標・イベント | 注目点 |
|---|---|---|---|
| 16:00 | スイス | GDP(Q2) | 欧州景気の底堅さ |
| 18:00 | ユーロ圏 | 景況感・消費者信頼感 | 先行き不透明感 |
| 21:30 | 米国 | GDP改定値(Q2)、新規失業保険申請 | 景気・雇用の強弱 |
| 23:00 | 米国 | 中古住宅仮契約(7月) | 金利高の影響度 |
| — | 韓国 | 政策金利(8月) | 据え置き観測 |
まとめ
大阪チタニウムは短期的には減益決算を示しましたが、通期では数量増と為替前提に支えられ上方修正を発表。
航空機需要回復の波に乗ることができれば、業績モメンタムは一段と強まる可能性があります。
投資家は『数量・価格・為替』の3点を意識しながら、需給の変化を注視していきたい局面です。





