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19日の東京株式市場で日経平均株価は反発して始まりました。
始値は前日比119円90銭高の4万8822円88銭です。今週に入って半導体株やインバウンド関連株に売りが続き、前日に4万9000円を割り込む局面もあったため、短期的な自律反発を狙った買いが先行しました。
その後は上げ幅が200円を超える場面があり、短期的な戻りを探る展開となっています。
【注目記事】
東京株式市場の状況(2025年11月19日 前場)

前場中ごろの時点では、日経平均株価は前日比60円ほど高い4万8700円台で推移しています。株価指数先物に海外短期筋の買いが入り、ソフトバンクグループ(SBG)やファストリといった指数寄与度の大きい銘柄が上昇しました。
小売りや建設、不動産など、主力以外のセクターにも資金が分散しており、市場全体では幅広い銘柄に物色が向かっています。
米国市場の影響

18日の米国株式市場では、ハイテク株が伸び悩んだ一方、ダウ工業株30種平均は緩やかに上昇しました。
FRB高官の追加利下げに慎重な姿勢が意識される一方、政府機関の閉鎖リスクが後退したことが安心材料となっています。
ナスダック総合指数はマイナス圏となりましたが、主要な調整要因はハイテク株のポジション整理という位置付けで、過度なリスクオフには至っていません。
為替市場の動向
19日10時時点の為替市場では、1ドル=155円前後と円安基調が継続しています。
米国の利下げペースに慎重な見方が強まり、日米金利差が意識されやすい環境が続いています。
円安はトヨタ・ホンダなど輸出株に追い風となり、相場全体の下支え要因になっています。
個別銘柄の動き
上昇した銘柄
- ソフトバンクグループ(SBG):先物買いと連動して上昇
- ファストリ:値がさ株として指数を押し上げ
- フジクラ:朝方の下落から反発
- リクルート・第一三共・テルモ:ヘルスケア・サービス系に買い
下落した銘柄
- アドテスト
- 東エレク
- レーザーテク
いずれも半導体株で、米市場の調整を受けて売りが優勢でした。
人気のテーマ
| テーマ | 概況 | 関連銘柄例 |
|---|---|---|
| AI半導体 | 米ナスダック安で調整続く | 東エレク、アドテスト、フジクラ |
| インバウンド | 円安で再評価 | Jフロント、HIS |
| 電線・素材 | AI向け投資期待続く | 古河電、住友電 |
| 医薬・ヘルスケア | 防御色が見直され買い | 第一三共、テルモ |
| 小売り・生活必需品 | 個人消費の底堅さで人気 | 良品計画、イオン |
注目の銘柄
| 銘柄 | 判断理由 |
|---|---|
| ソフトバンクG | 値がさ株として指数を牽引 |
| フジクラ | 調整後の押し目買いが旺盛 |
| ファストリ | 外国人の先物買いに強く反応 |
| 中外薬 | ディフェンシブ需要が強い |
| イオン | 小売りセクターに資金流入 |
中小型株の動き
中小型株では、円安効果による国内消費関連株の買いが散見されます。特にネット通販、中食、EC周辺株などは売買が活発で、個人投資家の回復したリスク選好の影響が見られます。
今日の主要経済ニュース
| 時刻(JST) | 国 | 指標 | 重要度 |
|---|---|---|---|
| 16:00 | 英国 | 消費者物価指数(CPI・10月) | 高 |
| 18:00 | ユーロ圏 | 政策理事会議事要旨 | 中 |
| 22:30 | 米国 | 住宅着工件数(10月) | 中 |
| 23:15 | 米国 | 鉱工業生産(10月) | 中 |
| 24:00 | 米国 | 景気先行指数(10月) | 中 |
まとめ
19日の東京市場は、自律反発を見込んだ買いが先行し、前場は落ち着いた値動きとなりました。半導体株には売りが残っていますが、輸出株や消費関連株が相場全体を下支えしています。
為替の円安基調も追い風となっており、後場は米市場の先物動向が焦点になります。






