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昨日、悲願の6万3000円台を回復した日経平均ですが、本日は米国のインフレ懸念再燃を受け、反落して始まりました。
昨夜発表された米CPIの予想上振れに伴うハイテク株安の流れを引き継ぎ、値がさの半導体関連株を中心に売りが先行。一方で、業績期待のある銘柄には押し目買いが入るなど、冷静な選別物色も進んでいます。
東京株式市場の状況(2026年5月13日)

昨夜の米CPIを受け、インフレ再燃と利下げ遅延を警戒
13日前場の東京株式市場で日経平均株価は反落しています。下げ幅は一時400円を超え、6万2300円台まで押し戻される場面がありました。
最大の要因は、昨夜発表された4月の米消費者物価指数です。前年同月比の上昇率が3.8%と市場予想(3.7%)を上回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始が想定より遅れるとの見方が強まりました。
これを受けて米ナスダックやSOX指数が下落し、東京市場でもアドバンテスト(6857)などの半導体関連株に売りが波及しました。
SUMCOが急落、半導体セクター内の需給格差が鮮明に
個別銘柄では、シリコンウエハー大手のSUMCO(3436)が10%近い急落を見せました。前日に発表した第1四半期決算での純損失転落に加え、第2四半期累計も赤字見通しとなったことが嫌気されています。
AI向け以外の汎用半導体における在庫調整の長さが改めて意識され、「半導体なら何でも買い」という局面から、デバイスごとの需給を見極める段階に入ったことを示唆しています。
一方で、TOPIX(東証株価指数)は続伸する場面もあり、市場全体が崩れているわけではありません。
円安進行と実需のドル買い、一時157円78銭
外国為替市場ではドル高・円安が一段と進行しました。一時1ドル=157円78銭近辺と約1週間ぶりの水準まで円が売られています。
国内輸入企業による実需の円売り・ドル買いが相場の重荷となっているほか、米長期金利の高止まりが日米金利差を意識させています。片山財務相とベッセント米財務長官の会談後も、ファンダメンタルズに沿ったドル買い意欲は強く、介入警戒感の中で神経質な動きが続いています。
個別銘柄の動き
アドバンテスト(6857)やソフトバンクグループ(9984)が指数を下押し。SUMCO(3436)は決算を受けて売りが殺到しました。一方で、ソニーグループ(6758)やダイキン工業(6367)、セコム(9735)といったディフェンシブ性のある銘柄や好決算銘柄には資金が流入。
三菱商事(8058)などの商社株も資源価格の高止まりを背景に堅調な動きを見せています。

昨日の高値更新に対する「冷や水」となった米CPIですが、内容を見ると極端なパニック売りには至っていませんね。
特にSUMCOの赤字見通しは、投資家にとって「生成AIの光」と「汎用品の影」という需給格差を再認識させるきっかけとなりました。日経平均は一時400円超安となりましたが、TOPIXが底堅い点からも、今は過熱感を冷ます「健全な調整」の範囲内と言えそうです。
人気のテーマ
| 順位 | テーマ名 | 概況 |
|---|---|---|
| 1 | 米CPI上振れと利下げ期待後退 | 昨夜のインフレ指標を受け米金利高止まり。グロース株の重石に |
| 2 | 半導体セクターの選別物色 | SUMCOの赤字決算を機に、在庫調整の進展具合で明暗が分かれる |
| 3 | 円安進行(157円台後半) | 実需のドル不足と米金利高でドル高加速。為替介入への警戒継続 |
| 4 | 好決算・ディフェンシブシフト | インフレ懸念を受け、景気に左右されにくい優良株へ資金が移動 |
| 5 | 原油高と交易条件悪化 | 中東情勢の緊迫に伴う原油高が円売りの材料として意識される |
注目銘柄
| 銘柄名(コード) | 特徴 | 今日の動き |
|---|---|---|
| SUMCO(3436) | シリコンウエハー大手 | 1Q純損失と2Q累計赤字見通しを嫌気。10%近い急落で取引 |
| アドバンテスト(6857) | 半導体検査装置大手 | 昨夜の米SOX指数安を受け反落。指数の下げを牽引 |
| ソニーグループ(6758) | 総合電機・エンタメ | ハイテク売りの中でも買いが先行。業績の安定感が評価される |
| セコム(9735) | 警備保障首位 | 内需ディフェンシブ株として買われ、連日の高値更新 |
| 三菱商事(8058) | 総合商社大手 | 経常収支の黒字拡大や資源高を背景に、出遅れ株として続伸 |
「アドバンテスト(6857)」や「SUMCO(3436)」のような大型株も魅力的ですが、個人投資家が大きな利益を狙うなら、「次に資金が流入する中小型株」の先回りが欠かせません。
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今日の主要経済ニュース
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 4月米CPI、前年比3.8%上昇 | 昨夜発表。市場予想を上回り、FRBの利下げ慎重姿勢を裏付け |
| 3月経常収支、黒字拡大 | 貿易収支の改善などが寄与。日本経済の底堅さを示す材料に |
| 円相場、一時157.78円 | 約1週間ぶりの円安水準。実需のドル買い意欲が根強い |
まとめ
5月13日前場は、日経平均が一時400円超安となるなど、米国発のインフレ懸念に揺さぶられる展開となりました。しかし、中盤からは売り急ぐ動きは影を潜め、業績重視の個別銘柄物色へとシフトしています。
今夜には米国の卸売物価指数(PPI)の発表も控えており、インフレ動向への警戒は続きますが、企業の稼ぐ力に焦点を当てた選別物色が後場の焦点になりそうです。




