【6月5日】日経平均は一時大幅安、実質賃金増で内需株買い

目次

佐藤真理子
忙しい方のために6月5日のマーケット情報を1分で把握できるようにわかりやすくまとめました。

本日の東京株式市場は、日経平均が国内外のハイテク株安の流れを受けて一時大きく値を下げる一方、市場の実態としては幅広い銘柄に買い戻しが広がるという、特徴的な展開となりました。

 

前日の米国市場では、決算発表を終えた米半導体大手ブロードコムの急落を契機にハイテク株からバリュー株への資金シフトが発生。東京市場でもこの流れを引き継ぎ、朝方から主力半導体関連株を中心に利益確定売りが先行しました。

 

しかし、国内で発表された実質賃金の強いマクロ指標が安心感を誘い、これまで出遅れていた内需・バリュー株へ資金が還流した前場の動きを解説します。

 

 

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東京株式市場の状況(2026年6月5日)

今日の東京株式市場

米半導体株安の流れを映し、日経平均は主力ハイテク株主導で一時大幅続落

5日前場の東京株式市場で日経平均株価は続落しました。前日の米株式市場において、決算後の時間外取引で売りが先行した米半導体大手ブロードコムが12%超急落し、フィラデルフィア半導体株指数が連れ安となった流れが東京市場直撃の要因です。

 

東京エレクトロンやアドバンテストといった、指数寄与度の高い主力ハイテク株や値がさ株を中心にまとまった利益確定売りが膨らみ、日経平均を大きく押し下げる展開となりました。

 

また、中東情勢を巡る地政学リスクがなおくすぶっていることも投資家心理の重荷となり、ハイテク大手の買い控えに繋がっています。投資家がリスク管理を意識するなか、前場中ごろにかけて指数は下値を模索する動きとなりました。

 

実質賃金1.9%増(4カ月連続プラス)を材料に、東証プライムは値上がり銘柄が多い底堅い地合い

指数が大幅安となる一方で、個別銘柄の動向を見ると市場の雰囲気は決して悲観一色ではありません。

 

東証プライム市場では値上がり銘柄数が1200を超えるなど、全体を見渡せば買い優勢の底堅い地合いとなっています。この背景にあるのが、朝方に厚生労働省が発表した4月の毎月勤労統計調査です。

 

物価変動の影響を除いた実質賃金が前年同月比1.9%増となり、4カ月連続でのプラスを記録。春闘での賃上げ浸透による国内消費の底堅さや業績拡大への期待が、相場全体の強力な下支えとなりました。

 

個別ではリクルートやトレンド、コナミGが上昇。業種別でも海運、保険、不動産など出遅れていたバリュー株へのセクターローテーションが活発化しています。一方、ソフトバンクグループや信越化は軟調でした。

 

 

外為市場の動き:中値は売り買いの「偏りなし」、財務相の介入警戒感もあり160円近辺で小動き

外国為替市場での円相場は、前日夕方と比べてほぼ横ばいの狭いレンジで小動きとなっています。

 

10時時点は1ドル=159円96〜97銭近辺と、前日夕方に比べ僅かな動きにとどまりました。本日は企業の決済が集中しやすい「5・10日」にあたりますが、実需筋の円売り・ドル買いの動きは限定的で、市場関係者からは「中値に向けての売り買いの偏りはほとんど見られない」との声が聞かれました。

 

また、片山さつき財務相が午前の閣議後記者会見で、足元の為替動向をめぐり詳細な言及を避けつつも、為替市場の動向を注視し必要に応じて適切に対応する姿勢を改めて示しました。政府・日銀による円買い介入への根強い警戒感が意識され、1安・ドル高の進行を和らげる一因となっています。

 

佐藤真理子

日経平均の下げ幅だけを見ると一見リスクオフに見えますが、中身を開ければプライム市場の非常に多くの銘柄が上昇しているという、健全なリバランスの動きですね!

 

これまで半導体株に偏っていた資金が、米株安をきっかけに利益確定売りに押される一方、国内の実質賃金1.9%増という強いマクロ指標を支えに、幅広い出遅れ銘柄や内需株へと資金が還流しています。

 

今晩には米5月雇用統計という大きなイベントを控えていることもあり、主力ハイテク株を外したセクターローテーションが一足先に進んでいる印象です。後場に向けて、このバリュー株・内需株の底堅さがどこまで指数を支えられるか注目しましょう。

 

 

注目のテーマ

順位 テーマ名 概況
1 国内4月の実質賃金が1.9%増 毎月勤労統計で4カ月連続のプラスを維持。国内消費の底堅さから相場全体の強い下支えに
2 日経平均が一時大幅安 米ハイテク株安の影響から東エレクなど主力株に売りが先行し、指数が押し下げられる展開
3 東証プライムの値上がり数が1200を突破 一部値がさ株の下落の裏で、海運や保険、不動産などの出遅れていたバリュー株に見直し買い
4 米ブロードコム株急落の影響 決算発表後の時間外取引から急落した流れを引き継ぎ、国内の半導体関連株に利益確定売り
5 財務相による為替への適切対応姿勢 足元の水準に対し適切に対応する姿勢を改めて示し、160円近辺での円買い介入警戒感が持続

 

 

注目銘柄

銘柄名(コード) 特徴 5日前場の動き
東京エレクトロン(8035) 半導体製造装置の世界大手 米半導体株安を映し朝方から売り先行。日経平均の重荷に
リクルートホールディングス(6098) 人材紹介・メディア大手 実質賃金のプラス基調などを背景に、内需・サービス株の主軸として堅調
ソフトバンクグループ(9984) AI・ハイテク投資会社 米ハイテク株安や時間外のナスダック100先物の軟調な動きが重荷となり続落
ファーストリテイリング(9983) 「ユニクロ」を展開する衣料大手 主力半導体株から資金がシフトする受け皿となり、前場は底堅い推移
太陽誘電(6976) 電子部品大手 ハイテク・電子部品セクター全体の地合い悪化から、前場中ごろに下げ幅拡大

 

「東京エレクトロン(8035)」や「リクルートホールディングス(6098)」のような大型株も魅力的ですが、個人投資家が大きな利益を狙うなら、「次に資金が流入する中小型株」の先回りが欠かせません。

 

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5日の主要経済ニュース

項目 内容
国内4月の実質賃金が1.9%増 厚生労働省発表。現金給与総額は3.5%増。実質賃金は4カ月連続のプラスを記録
中東情勢、地政学リスクが継続 戦闘終結に向けた不透明感が根強く残るなか、投資家心理の上値を抑える要因に
財務相、為替相場を注視する姿勢を強調 閣議後会見で必要に応じ適切に対応する姿勢を示し、市場への介入警戒感を維持

 

まとめ

2026年6月5日前場の東京株式市場は、日経平均株価が前日からの下げ幅を一時大きく広げるなど、指数面では急ピッチな調整となりました。米ブロードコムの急落やSOX指数の下落が国内の主力半導体株を直撃したことが主因です。

 

しかし市場の実態は非常に底堅く、国内実質賃金の4カ月連続プラス(1.9%増)を好感し、東証プライム市場では値上がり銘柄数が1200を超える展開となりました。

 

これまで出遅れていた海運や保険、リクルートなどの内需・消費関連へ活発なセクターローテーションが起きています。外為市場では1ドル=160円ちょうど近辺で小動きを保ちました。今晩の米雇用統計という大イベントを前に、後場もこの内需バリュー株主導の底堅さが維持できるか注目されます。

 

 

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