【注目株】5万円以下のバイオ株2選、初動と黒字化に注目

目次

7月に入り、2026年後半に向けた物色の芽として、バイオ・創薬関連のテーマにあらためて注目が集まっていると報じられています。新薬候補の臨床試験の進捗や、バイオシミラー(バイオ後続品)市場の拡大などを背景に、この分野の個別企業の動きが活発になってきているとの見方もあるようです。

 

今回は、この分野の中でも1単元(100株)の購入金額が比較的抑えられている銘柄の中から、事業内容や直近の決算内容に特徴のある2銘柄を取り上げてご紹介します。いずれも黒字化に向けた過程にある企業であり、良い面だけでなく財務面の注意点もあわせてお伝えします。

 

※本記事に記載の株価・時価総額・業績数値は、2026年7月中旬時点で確認できた複数の情報源をもとにした目安です。市場環境により日々変動しますので、実際の投資判断にあたっては最新の株価・適時開示情報をご自身でご確認ください。

 

佐藤真理子

佐藤真理子
こんにちは、佐藤真理子です。バイオ・創薬関連は値動きが大きくなりやすい分野ですが、今日はその中でも比較的少額から検討しやすい2銘柄を選んでみました。良い面だけでなく、リスクの部分もきちんとお伝えしていきますね。

 

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①カルナバイオサイエンス(4572)~キナーゼ創薬支援と自社パイプラインに強み~

カルナバイオサイエンス(4572)

項目 内容
証券コード 4572
銘柄名 カルナバイオサイエンス
市場 東証グロース
株価目安 334円前後(2026年7月中旬時点の目安)
1単元(100株)換算額 約33,400円
業種 医薬品(創薬支援・キナーゼプロファイリング/自社創薬パイプライン)
時価総額 約69億円
PER 算出不可(最終赤字のため)
PBR 約22.05倍

カルナバイオサイエンスは、創薬ターゲットとなるキナーゼ(酵素の一種)のプロファイリングサービスを国内外の製薬企業向けに提供する創薬支援事業と、自社の創薬パイプラインを組み合わせて展開している東証グロース上場企業です。同社の技術は複数の製薬企業との共同研究にも用いられていると報じられており、パイプラインの一部を外部企業へライセンスアウトすることで収益化を目指す方針とされています。

 

2026年12月期第1四半期の決算では経常損失488百万円を計上しており、会社側は通期の経常損失を2,053百万円程度(前期比で赤字幅が4.2%程度縮小する見込み)と見込んでいると伝えられています。売上高については創薬支援事業を中心に前期比24.4%増の720百万円程度を計画しているとの情報もあります。

 

注目ポイント

  • キナーゼプロファイリング技術に強みを持ち、複数の製薬企業との共同研究実績があるとされる
  • 自社創薬パイプラインの外部導出(ライセンスアウト)による収益化が、今後の材料として意識されやすいとの見方がある
  • 2026年12月期は前期比で増収を計画しているとされる
リスク

  • 直近の決算では経常損失・純損失が続いており、EPS(1株利益)はマイナス113円台と大幅な赤字水準にあります
  • 自己資本(1株純資産)が薄く、PBRは22倍前後と株価水準に対して割高感が指摘されうる状況です。今後の資金調達に伴う株式の希薄化リスクにも留意が必要です
  • 創薬パイプラインの開発は臨床試験の結果次第で、計画通りに進まない可能性があります

 

 

佐藤真理子

佐藤真理子
創薬支援事業は堅実な収益源になりうる一方、最終的な損益はまだ赤字が続いている状況です。技術力への期待だけでなく、財務の推移もあわせて見ていきたいですね。

 

②キッズウェル・バイオ(4584)~バイオシミラー事業で営業黒字化の兆し~

キッズウェル・バイオ(4584)

項目 内容
証券コード 4584
銘柄名 キッズウェル・バイオ
市場 東証グロース
株価目安 150円前後(2026年7月10日時点の目安)
1単元(100株)換算額 約15,000円
業種 医薬品(バイオシミラーの開発・製造・販売)
時価総額 約74億円
PER 算出不可(最終赤字のため)
PBR 約7.51倍

キッズウェル・バイオは、バイオ医薬品の後続品にあたる「バイオシミラー」の開発・製造・販売を手掛ける東証グロース上場企業です。2026年3月期第3四半期累計の決算では、売上高が前年同期比65.3%増の50.2億円となり、バイオシミラーの供給数量拡大や価格改定が増収要因になったと説明されています。営業損益についても、前年同期の営業損失1.37億円から一転して営業利益0.84億円を確保し、研究開発費6.71億円を吸収しながら黒字化を確認したとされています。

 

もっとも、支払手数料や棚卸資産の廃棄損など営業外の一時的な費用が発生した影響で、経常損益は1.35億円の赤字、純損益も1.43億円の赤字となっています。会社側は通期の業績予想を売上高60億~65億円、営業利益はマイナス1.00億円~プラス1.00億円のレンジへ上方修正したと報じられています。なお、日本経済新聞では同社の2026年3月期の最終損益について4億1300万円程度の赤字になる見通しだと報じられており、通期での黒字転換にはまだ時間がかかる可能性がある点は留意しておきたいところです。

 

注目ポイント

  • バイオシミラー事業の供給拡大・価格改定により、売上高・売上総利益とも前年同期比で大きく伸びています
  • 四半期ベースで営業損益が黒字に転換し、収益基盤が改善しつつあるとの見方があります
  • 通期の業績予想(売上高・営業利益)が上方修正されています
リスク

  • 経常損益・純損益は依然として赤字が続いており、一時的な費用(支払手数料・棚卸資産廃棄損など)により収益がぶれやすい体質にあります
  • 通期の営業利益予想もマイナス1.00億円~プラス1.00億円という幅の広いレンジにとどまっており、黒字化の確度は今後の四半期決算で見極める必要があります
  • 日本経済新聞の報道では通期の最終損益が4億1300万円程度の赤字になる見通しとされており、PER・PBR(約7.51倍)も収益が不安定な段階での評価であることに留意したいところです

 

営業黒字を確認できたのは前向きな材料だと思いますが、一時的な費用で最終的な損益がぶれている点は見ておきたいところです。次の四半期決算でも同じ流れが続くかどうかがポイントになりそうですね。

 

まとめ

今回ご紹介した2銘柄は、いずれも1単元(100株)を5万円以下で購入できる価格帯にありながら、事業内容や決算の内容に特徴がある企業です。カルナバイオサイエンスは創薬支援事業と自社パイプラインの組み合わせ、キッズウェル・バイオはバイオシミラー事業の収益化という、それぞれ異なる切り口から成長を目指している段階にあると言えそうです。

 

一方で、両社とも現時点では最終損益が赤字である、あるいは黒字化の確度がまだ定まっていないという共通点もあります。株価が値動きしやすい銘柄でもあるため、良い面だけでなくリスクの部分も踏まえたうえで、ご自身の判断で情報を確認していただければと思います。

 

佐藤真理子

佐藤真理子
バイオ・創薬関連は将来性への期待が先行しやすい分野です。だからこそ、決算の中身や財務の状態を一つひとつ確認しながら、焦らずに情報を追いかけていただければと思います。

 

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【免責事項】
本記事および紹介している情報は、一般的な株式投資に関する情報提供および学習を目的としたものであり、特定の銘柄の売買や投資の勧誘・推奨を行うものではありません。 記載された株価や利回り等の数値はあくまで執筆時点の目安であり、将来の成果を保証するものではありません。投資には価格変動リスクがあり、元本を割り込む可能性があります。 最終的な投資決定や銘柄の選択は、必ずご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。

 

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