【注目株】オークワ(8217)|10万円以下で見る食料品消費税1%の影響

目次

今日のテーマは「食料品の消費税1%法案」です。   政府は10月9日、飲食料品の消費税率を2027年4月から2年間、8%から1%へ引き下げる法案を閣議決定したと報じられています。   10月20日には衆議院で審議入りし、10月27日には片山財務相が減税前の「買い控え」や「駆け込み」の動きを関係省庁で注視する考えを示したと報じられています。店内飲食は10%のまま残る見込みのため、スーパーと外食で影響が分かれる点も話題になっています。   そこで取り上げるのは、和歌山を地盤に近畿・東海でスーパーを展開する「オークワ(8217)」です。同社は9月に業績予想を下方修正したばかりで、減税という追い風と足元の客数減という逆風を決算短信の数字とあわせて整理します。    
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※本記事中の株価・時価総額・PBRは2026年10月27日終値をもとにした目安、業績数値は同社が2026年9月29日までに開示した決算短信・適時開示にもとづくものです。実際の株価は日々変動します。ご覧いただいているタイミングの最新情報は、証券会社の取引ツールや同社のIR情報でご確認ください。

オークワ(8217)とは?―和歌山発、近畿・東海の郊外型スーパー

項目
株価 773円(2026年10月27日終値)
1単元購入代金 77,300円(100株)
業種 小売業(東証プライム)
PER 約628倍(会社予想EPS1.23円)
PBR 約0.43倍(2026年8月20日時点の自己資本から算出)
配当利回り 約3.36%(会社予想 年26円)
時価総額 約32,400百万円
自己資本比率 56.6%(2026年8月20日)
  オークワは「スーパーセンターオークワ」などの店舗を、和歌山・奈良・三重・大阪・岐阜・愛知・静岡で展開しています。報告セグメントはスーパーマーケット事業の1つで、売上のほとんどを食品を中心とした店舗販売で稼ぐ会社です。   グループには、店内や単独店で「黒潮寿司」などの飲食店を運営するオークフーズ、農産物の加工・配送を担うサンライズなどがあります。食料品の売場と外食の両方を持っている点が、今回の減税テーマと関わるところです。  

オークワの直近業績―中間期は営業赤字、通期も下方修正

2026年9月29日に発表した2027年2月期の中間決算は営業収益が1,232億27百万円で前年同期比1.0%減でした。営業損益は57百万円の赤字、経常利益は13百万円、中間純損益は1億87百万円の赤字です。   会社は、節約志向から客数が前年を下回ったこと、人件費やエネルギー・物流コストの上昇を要因に挙げています。これに先立つ9月25日には、通期予想を営業利益21億円から13億円へ、純利益を6億50百万円から50百万円へ引き下げると発表しています。   一方で、年間配当は26円(中間13円・期末13円)の予想を据え置いています。会社予想の純利益が小さいため、PERは約628倍と、利益面からは割安・割高を判断しにくい水準です。  

オークワに今注目される材料―食料品の消費税1%法案

法案が成立すれば、2027年4月から2年間、スーパーで買う飲食料品の税率は8%から1%になります。片山財務相は減税分が価格に「転嫁されなかった国はない」として、食品価格の押し下げ効果を強調したと報じられています。   オークワにとっては、税込価格が下がることで落ち込んでいる客数の回復につながるかが焦点です。高市首相は10%のまま残る外食向けにプレミアム商品券などの支援策を検討する考えを示したと報じられており、子会社の飲食事業にどう影響するかも見ておきたいところです。   株価の面では、PBRが約0.43倍と純資産を大きく下回る水準にあり、自己資本比率は56.6%です。財務の厚さは確認できる一方で、利益水準の低さが株価の評価に表れているとみることもできます。
注目ポイント
  • 減税で客数が戻るか:中間期の減益要因は節約志向による客数減と説明されており、税込価格の低下がその流れを変えられるかが最大の注目点です。
  • 売場と外食の両面:スーパー本体は軽減の対象となる食品が中心で、子会社オークフーズの外食は10%のまま残る見込みです。政府の外食支援策の中身によっても影響が変わります。
  • 配当据え置きと低PBR:下方修正後も年26円の配当予想を維持しています。PBRは約0.43倍、自己資本比率は56.6%(2026年8月20日)です。
 

オークワに投資する前に知っておきたいリスク

リスク
  • 法案は審議中:消費税減税法案は衆議院で審議中で、成立時期や制度の細部はまだ確定していません。約10兆円とされる財源の手当ては先送りされていると報じられています。
  • 減税前の買い控え:2027年4月の実施を前に、食品の購入を先送りする動きが出る可能性があり、財務相も注視すると述べたと報じられています。2年後に税率が戻る際の反動も考えておく必要があります。
  • コスト増と利益の薄さ:通期の純利益予想は50百万円まで縮んでいます。人件費やエネルギーコストがさらに上がれば、減税で売上が戻っても利益が残りにくい構造です。
 
佐藤真理子  
佐藤真理子
減税は2027年4月からなので、足元の業績にはまだ効きません。まずは第3四半期(8月21日〜11月20日)で、営業損益が黒字に戻っているか、会社が客数をどう説明しているかを確認したいと思います。

まとめ―オークワは減税の追い風と客数減の逆風が交差する銘柄

材料面では、食料品の消費税1%法案が審議入りし、スーパーの税込価格が下がる見通しが出てきました。PBR約0.43倍、配当予想26円据え置きという点も、確認しておきたい数字です。   懸念は、中間期が営業赤字となり通期予想も下方修正された直後であることです。減税の実施前後の買い控えや反動、コスト増が続く点も踏まえる必要があります。   次回の第3四半期決算の発表日は、本記事の作成時点では確認できませんでした。法案の成立時期とあわせて、同社のIR情報で確認してください。  
佐藤真理子  
佐藤真理子
PERが約628倍と利益の物差しが使いにくい局面なので、私は「通期の営業利益13億円の予想を守れるか」と「配当26円が維持されるか」の2点に絞って見ていきます。
 

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【免責事項】
本記事および紹介している情報は、一般的な株式投資に関する情報提供および学習を目的としたものであり、特定の銘柄の売買や投資の勧誘・推奨を行うものではありません。 記載された株価や利回り等の数値はあくまで執筆時点の目安であり、将来の成果を保証するものではありません。投資には価格変動リスクがあり、元本を割り込む可能性があります。 最終的な投資決定や銘柄の選択は、必ずご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。
 
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