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株式用語にはさまざまな種類があります。このページでは、「始値」「終値」「高値」「安値」や、「出来高」などといった基本的な用語について解説していきます。
株式用語の基本
それでは基本的な株式用語を解説していきます。
「始値」「終値」「高値」「安値」っていつの株価?
株価は1日の取引の中で、刻一刻と変化を続けています。
なかでも、その日最初に売買が成立した値段を「始値(はじめね)」、最後についた値段を「終値(おわりね)」と呼んでいます。
また、1日だけではなく、1週間、1ヶ月といった期間の場合もあります。
「前日終値」という言葉もありますが、これはあくまでも、土日を除く前営業日の終値のことを指しています。
証券取引所での立ち会い時間は、午前中(前場)と、午後(後場)の2部に分かれています。
前場が始まって最初に売買した取引のことを寄り付きといいますが、この時の株価が始値にあたります。
また、後場の最後に売買が成立した取引のことを大引け(おおびけ)といい、この時の株価が終値です。
ただし、大引けで売買が成立しない、いわゆるザラバ引けの場合は、その株価が終値になります。
さらに、その日成立した売買の中で最も高くついた値段を高値(たかね)、反対に最も低くついた値段を安値(やすね)と呼んでいます。
「始値」「終値」「高値」「安値」の4つは総称して四本値(よんほんね)と呼ばれています。
四本値は、その銘柄の株価の動きを示す基本的な数字として、「ローソク足」を使った株価チャートにも利用されています。
一定期間の値動きを4つの価格で表したのが「四本値」
四本値…①始値:期間中最初に取引が成立した値段
④終値:期間中最後に取引が成立した値段
②高値:期間中成立した取引の中で、最も高い値段
③安値:期間中成立した取引の中で、最も低い値段
「出来高」を見ると「相場の勢い」が分かる!
「出来高」とは、株の売買が成立して、売り手から買い手に渡った株数のことをいいます。
例えば、Aさんが5000株の売り注文を出して、Bさんが5000株買ったとすると、この場合の出来高は5000株となります。
出来高を知る上で重要なのは、個々の銘柄で考えるだけではなく株式市場全体で捉えること。
例えば、テレビやラジオのニュースでよく「本日の東証1部の日経平均株価は〇〇円、出来高〇〇株でした」などと報道されますよね。
この出来高から市場全体で、その日に何株の売買が成立したかがわかるのです。
出来高が多いほど、市場はエネルギーが高まり、株価も上昇します。
逆に、出来高が少なくなってくると株価も下がってくる傾向になります。
このように出来高は、相場の勢いを見る参考指数となるのです。
具体的には…
- 銘柄の買い時
出来高の推移を見て、徐々に上昇していく時を逃さずに買う。 - 売り時
出来高が多くなり、株価が上昇して天井になるまで待つ。徐々に出来高が減り始めたタイミングで売る。チャンスを逃すと、出来高は減少して株価も下がり、儲け損なってしまう。
※個々の銘柄で、過去の天井時の出来高がどのくらいだったかを掴んでおくとさらに確率が上がる。
しかし、時としてこのパターンの例外が起こることもあります。
例えば、株式相場が大暴落したときです。
このような場合には株価が大幅に下落しているにも関わらず、底値で買おうとする資金が流れ込むため、出来高が急増します。
出来高が多いことは、それだけ「その株が欲しい!」と思って買っている人が多いということ。
しかし、裏を返せば「もうこの株はいらない」と思って売っている人も同じだけいます。
私たちはつい買い手側から株式市場を見てしまう癖がありますが、出来高にはこのような二面性があることにも注意しましょう。
以上のことから、相場の変調の兆しは、まず出来高にあらわれます。これが、「出来高は株価に先行する」という所以です。
「時価総額」をみれば企業の「現在の価値」が分かる!
時価総額とは、株の総額を、ある時点の株価で評価した場合に、どのくらいの金額になっているかを表したものです。
各銘柄の時価総額なら、その企業の規模を示しているものと言えます。
もし、株式市場全体の時価総額なら、その数字は株式市場の規模を表しているといえます。
個別銘柄の時価総額を出すには「時価総額=株価×発行済み株式数」で計算できます。
これは、現在の株価ですべての株を取得するのにいくら必要かということ。
言い換えると、時価総額とは、市場が判断した現時点での「企業の価格」と考えることができます。
例えば…
・A社の時価総額の出し方
株価900円×発行済み株式数400万株=時価総額36億円(A社の現在の価値は36億円!)
・株式市場の市場規模の出し方
A社の時価総額36億円+B社の時価総額500億円+C社の時価総額320億円=時価総額の合計856億円(株式市場の市場規模は856億円!)
- 「出来高」は、株価に先行して相場の転換点を示唆している
- 個々の銘柄の「時価総額」を見れば、その企業の現在の「価値」が分かる
「ストップ高」「ストップ安」ってなに?
株式市場では、極端な値動きを避けるために、オークション方式での売買では、あらかじめ1日に最大限動いても良い値幅(制限値幅)が決められています。
もし株式市場に制限値幅がなかったら、どのようになると思いますか?
もし注文をそのまま成立させてしまうと、1日で株価が何倍にも膨れあがってしまったり、その反対に、半分になってしまったりする可能性があるのです。
そのため、各銘柄にはその日ごとに制限値幅が決まっていて、投資家はその制限値幅の中で取引をするというわけです。
制限値幅いっぱいまで株価が上がったときがストップ高、下がったときがストップ安と呼ばれています。
例えば、「ストップ高となった」と報じられた時はその銘柄の株価が制限値幅の上限に到達するほど大きく上昇したということになります。
制限値幅は、株の価格帯ごとに決まっています。
例えば、100円の値動きは、1万円の株にとっては株価の1%にすぎませんが、500円の株にとっては20%の値動きですよね。
このように同じ100円の値動きであっても、株価がいくらかということによって影響の度合いは全く違ってきます。
制限値幅が株価の価格帯ごとに異なるのはこのためなんですね。
- 1日の制限値幅いっぱいまで株価が動いたときが、「ストップ高」「ストップ安」
- 制限値幅は、株の価格帯ごとに決まっている