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2025年3月28日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比442円45銭安の3万7357円52銭で取引を開始し、続落しました。その後、下げ幅は700円を超える場面もありました。
東京株式市場の状況(2025年3月28日)
3月期末の配当権利落ち日を迎え、日経平均には約300円分の下押し圧力が加わっています。前日の米株安や半導体株の下落も重なり、東京市場では広範囲に売りが出ました。
前場中ごろには日経平均が一時770円安まで下げ、3万7000円近辺で推移しました。東証株価指数(TOPIX)も下落し、下げ幅は2%を超える場面も見られました。
米国市場の影響
27日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均を含む主要3指数がそろって下落しました。
トランプ米大統領が輸入自動車に25%の追加関税を課すと発表し、自動車関連株に売りが広がりました。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2%以上の下落となり、ハイテク株全般が弱含みました。
また、マイクロソフトが一部のデータセンター計画から撤退するとの報道を受け、半導体需要減速の懸念も強まりました。
東京市場の動き
東京市場では、自動車関連株と半導体関連株が軟調です。
トヨタやホンダのほか、東エレクトロンやアドバンテスト、ソフトバンクグループ(SBG)も下落しました。配当落ちと米国株安の影響で投資家心理が冷え込んでいます。
一方、ネクソンや東宝、ディーエヌエ(DeNA)など一部の内需関連銘柄は上昇しています。川崎重工や良品計画といった銘柄にも買いが入りました。
10時現在の東証プライムの売買代金は概算で1兆2271億円、売買高は5億3855万株です。
為替市場の動向
為替市場では円相場が1ドル=150円台で推移しており、通常は輸出関連株にとって追い風となりますが、今回は関税リスクが重荷となり、買い支えには至っていません。
経済指標の影響
総務省が発表した3月の東京都区部消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除く総合指数が前年同月比2.4%上昇し、市場予想(2.2%)を上回りました。
これにより日銀が利上げ姿勢を強めるとの観測が広がり、国内金利の先高観が株式市場にさらなる重圧を与えています。
個別銘柄の動き
上昇銘柄
- 川崎重工業
- 良品計画
- ネクソン
- 東宝
- ディーエヌエ(DeNA)
下落銘柄
- トヨタ自動車
- ホンダ
- 東エレクトロン
- アドバンテスト
- ソフトバンクグループ(SBG)
- ファナック
- TDK
- リクルート
人気のテーマ
テーマ | 概要 |
---|---|
配当落ち | 3月期末の配当権利落ちで日経平均に下押し圧力。 |
自動車株 | 米関税発表の影響でトヨタやホンダが軟調。 |
半導体関連 | 米ハイテク株安に連動して東エレクやアドテストが下落。 |
CPIと利上げ観測 | 都区部CPIが予想を上回り、日銀の利上げ懸念が再燃。 |
内需関連株 | ネクソンや東宝などが逆行高で注目。 |
注目の銘柄
銘柄名 | ポイント |
---|---|
トヨタ自動車 | 米関税発表を受け下落継続。 |
東エレクトロン | 米半導体株安を受け売り先行。 |
ネクソン | 内需関連として堅調。 |
川崎重工業 | 配当狙いの買いが入り上昇。 |
ディーエヌエ | 内需セクターの買いで堅調。 |
今日の主要経済ニュース(2025年3月28日)
発表時刻(日本時間) | 国 | 経済指標・イベント |
---|---|---|
08:30 | 日本 | 東京都区部消費者物価指数(CPI) |
21:30 | 米国 | PCEデフレーター(2月) |
23:00 | 米国 | ミシガン大学消費者信頼感指数(3月・確報値) |
まとめ
2025年3月28日の東京株式市場は、配当権利落ちや米株安の影響に加え、東京都区部CPIの予想上振れによる日銀の利上げ観測が加わり、日経平均は続落しました。
下げ幅は一時700円を超え、3万7000円近辺での推移となっています。輸出関連株や半導体株に売りが出る一方、内需関連や配当狙いの一部銘柄が支えとなりました。