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2025年4月4日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続落し、一時は前日比900円を超える下落となりました。
3万4000円を割り込むのは2024年8月以来となります。米政権が発表した『相互関税』が市場の想定を超える内容だったことに加え、3日の米株式市場が急落、為替市場では円高が進行したことが相場の重荷となりました。
- 日経平均は917円安、米相互関税の影響で大幅反落
- ドル円は146円台、リスク回避の円買い強まる
- 米ISM非製造業景況指数が50割れ、景気減速懸念が再燃
東京株式市場の状況(2025年4月4日)
日経平均株価は前日比431円27銭安の3万4304円66銭で始まり、前場中に下げ幅は900円を超えました。
前引けは917円75銭(2.64%)安の3万3818円18銭となり、心理的節目の3万4000円を大きく割り込みました。後場には米ハイテク株安や半導体への追加関税警戒を受けて、再び売りが強まりました。
米国市場の影響
3日の米株式市場では、トランプ米政権が公表した相互関税の詳細が市場予想を上回る厳しさと受け止められ、主要3指数が急落。
日本には24%、中国に34%、EUには20%の追加関税が課されることが発表されました。中国やEUは対抗措置を示唆しており、世界的な貿易摩擦への懸念が広がりました。
さらに、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の大幅下落や、米ハイテク株安も日本市場に波及しています。
東京市場の動き
東証プライム市場では9割以上の銘柄が下落し、ほぼ全面安の展開となりました。半導体関連や輸出関連、銀行株など主力銘柄が軒並み売られました。一方、KDDIや中外薬、ニトリHDなど一部内需・ディフェンシブ銘柄には買いが入りました。
後場には、半導体への追加関税報道や米株先物の下落を背景に、日経平均は一時1250円超安まで下落。午後の取引では再びリスク回避姿勢が強まりました。
為替市場の動向
円相場は一時1ドル=145円台に上昇し、円高・ドル安基調が進行。輸出関連株には業績懸念から売りが集まりました。為替の節目として145円水準が意識されており、さらなる円高進行も警戒されています。
経済指標と政策見通し
長期金利は1.180%まで低下し、2カ月ぶりの水準となりました。日銀による追加利上げの先送り観測も出ています。市場では、関税問題を受けた世界景気後退の懸念が続いており、今後の政策動向に注目が集まっています。
個別銘柄の動き
上昇銘柄:KDDI、中外薬、ニトリHD、セコム、三井不、住友不
下落銘柄:アドテスト、東エレク、SBG、ファストリ、トヨタ、三菱UFJ、ソニーG、リクルート、TDK、ファナック、フジクラ、東京海上
配当・優待狙いのおすすめ銘柄(目的別)
※2025年4月の権利付き最終売買日に向けた銘柄
目的 | 銘柄名 | 理由・内容 |
---|---|---|
配当利回り狙い | JT | 利回り5%以上、3月・9月配当 |
配当+優待 | オリックス | カタログギフト&高配当 |
優待重視 | イオンモール | 商品券・割引券 |
高利回り | 日本たばこ産業 | 長期保有向け |
安定株主優待 | KDDI | カタログギフト+成長性 |
人気のテーマ
テーマ | 関連銘柄例 |
---|---|
半導体 | 東エレク、アドテスト |
電力・防衛 | 関西電力、三菱重工 |
インバウンド | HIS、JAL、ANA |
内需ディフェンシブ | KDDI、中外薬 |
不動産 | 三井不、住友不 |
注目の銘柄
銘柄 | 理由 |
---|---|
ニトリHD | ディフェンシブ株として買いが継続 |
中外薬 | 医薬品セクターの中でも堅調 |
KDDI | 通信株として資金が流入 |
三井不 | 不動産株のなかで逆行高 |
セコム | 相場下落時の安全資産として注目 |
今日の主要経済ニュース(2025年4月4日)
時間 | 内容 | 地域 |
---|---|---|
08:30 | 東京都区部消費者物価指数(3月) | 日本 |
23:00 | ISM非製造業景況指数(3月) | 米国 |
未定 | トランプ政権:半導体関税に関する発表の続報 | 米国 |
まとめ
2025年4月4日の東京株式市場は、米政権による相互関税の影響と米株安・円高進行を受け、日経平均株価が一時900円超の大幅下落となり、心理的節目の3万4000円を割り込みました。
リスク回避姿勢が強まるなか、投資家は今後の米経済指標や各国の対応、為替動向に注目しています。