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米国株の急落と円高進行が重なり、9日の東京株式市場では日経平均が一時1300円超の急落となりました。米中関税摩擦の再燃を背景に、投資家のリスク回避姿勢が強まっています。
東京株式市場の状況(2025年4月9日)
9日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反落しました。
始値は前日比483円35銭安の3万2529円23銭で、その後は下げ幅を拡大し、一時1300円を超える場面もありました。米中間の関税摩擦が再燃し、トランプ米政権が中国に対して104%の関税を課すと発表したことで、世界経済の減速懸念が強まりました。
米国市場の影響
8日の米株式市場ではダウ平均、S&P500、ナスダックがそろって反落。特にフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は大きく下落し、東京市場でも半導体関連株に売りが波及しました。また、米中関税の影響を受けた中国経済の減速懸念も投資家心理を冷やしました。
東京市場の動き
東京市場では、ハイテク株や輸出関連株を中心に売りが広がり、全面安の展開に。東証プライム市場では9割以上の銘柄が下落しました。前日の大幅高の反動に加え、外為市場での円高ドル安が輸出株の重荷となりました。
為替市場の動向
外国為替市場では、円相場が1ドル=145円台後半まで上昇し、前日夕方の147円台半ばから円高・ドル安が進行。これにより、トヨタやファナックなど輸出関連株への売り圧力が強まりました。
個別銘柄の動き
上昇銘柄 | 下落銘柄 |
---|---|
ZOZO | アドバンテスト |
日立製鋼 | 東京エレクトロン |
JR西日本 | ファーストリテイリング |
ニトリHD | ファナック |
KDDI | トヨタ、三菱UFJ、リクルート、ソニーG |
人気のテーマ(2025年4月9日)
テーマ | 関連銘柄 |
---|---|
半導体 | 東エレク、アドテスト |
ハイテク関連 | ディスコ、ファナック |
輸出関連 | トヨタ、ホンダ |
インフラ防衛 | 日製鋼、JR西日本 |
内需ディフェンシブ | KDDI、ZOZO |
注目の銘柄(2025年4月9日)
銘柄名 | 注目理由 |
---|---|
ZOZO | 相場下落時でも逆行高 |
日製鋼 | 防衛関連として物色 |
JR西日本 | インバウンド期待継続 |
KDDI | ディフェンシブ株として堅調 |
ニトリHD | 内需関連として底堅い |
今日の主要経済ニュース(2025年4月9日)
時間(日本) | 内容 | 対象国・地域 |
---|---|---|
13:01 | 米相互関税の上乗せ関税発動 | 米国 |
21:30 | 米卸売物価指数(PPI) | 米国 |
23:00 | 米中古住宅販売保留指数 | 米国 |
まとめ
トランプ米政権による関税強化が米中貿易摩擦を再燃させ、日本株は大きく反落。円高の進行も重なり、投資家心理は大きく冷え込みました。今後は関税発動後の市場の反応と、中国の経済指標がカギを握る展開となりそうです。