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2025年4月25日(金)の東京株式市場は、米国株高と円安進行を背景に日経平均株価が大きく続伸して始まりました。寄り付きは前日比348円52銭高の3万5387円67銭。その後も上げ幅を広げ、一時600円を超え、3万5500円台半ばでの推移となりました。
米中摩擦の緩和期待と米株高が追い風に
前日の米国市場では、米中貿易摩擦が緩和するとの期待感からダウ平均、ナスダック総合、S&P500の主要3指数が揃って上昇。特にナスダック総合指数は+2.74%、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は+5.62%とハイテク株主導で急騰しました。
トランプ大統領やベッセント財務長官による関税政策の緩和的発言が投資家心理の改善につながっています。
円安進行と日米会談が輸出株を支援
24日の日米財務相会談では、為替水準についての具体的な合意や圧力はなかったとされ、円安進行を容認する流れが市場に安心感を与えました。外国為替市場では1ドル=143円台まで円安が進み、輸出企業の業績期待が高まりました。
米利下げ観測も相場を支える材料に
24日、FRBのウォラー理事とハマック総裁がともに今後の利下げ可能性を示唆。米長期金利の低下が株式市場に安心感をもたらし、投資家のリスク選好姿勢を後押ししました。
個別銘柄の動向
上昇銘柄
- アドバンテスト(半導体関連)
- 東エレク(半導体関連)
- ソフトバンクグループ(SBG)
- TDK、リクルート
- 日立、富士通、任天堂、ルネサス、三菱重
下落銘柄
- バンダイナムコHD(バンナム)
- 住友不動産、アサヒ
- オリエンタルランド(OLC)、カプコン、東宝
10時時点の市場統計
- 東証株価指数(TOPIX):続伸
- 売買代金:約1兆3707億円
- 売買高:約6億278万株
テクニカル視点と今後の注目点
- 日経平均は節目の3万5500円台を回復し、短期的なトレンド転換を示唆する可能性も。
- 一方で米中の交渉状況は不透明感も残り、中国側はアメリカの緩和的発言を否定。
- テクニカル的にはRSIや移動平均線の好転が見られるが、上値では利益確定売りも出やすい地合い。
- 来週にかけての米経済指標(PCE物価指数等)や企業決算が次のカタリストとなる見通し。
まとめ
日経平均は米株高と円安、米金融政策の緩和期待を追い風に大幅続伸。米中摩擦の緩和観測が市場に安心感を与える一方、中国側との認識のズレには引き続き注意が必要です。
テクニカル面では日経平均とTOPIXともに好転の兆しが見られ、来週以降の展開にも期待がかかります。