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27日の東京株式市場は、日経平均株価が大幅続伸し、一時節目の4万円台を上回る展開となりました。
米株式市場の上昇や、米関税政策を巡る懸念の後退が投資家心理を後押しし、主力株への買いが加速しています。日経平均が取引時間中に4万円台をつけるのは約5カ月ぶりで、先高観が市場全体に広がっています。
東京株式市場の状況(2025年6月27日)
日経平均株価は前日比630円78銭高の4万0215円36銭と大幅続伸し、1月7日以来の年初来高値を更新しました。
前場寄り付きから400円以上の上昇となり、海外勢の株価指数先物への買いが一段の上昇を促しました。東証株価指数(TOPIX)も36.39ポイント高の2841.08と続伸しました。
米国市場の影響
前日の米株式市場では、ダウ平均が2月以来の高値をつけ、ナスダック総合は年初来高値を更新。
AI関連株を中心とした買いが継続し、特に半導体株が強い動きを見せました。米政府が中国との貿易合意に署名したことや、関税猶予期限の延長可能性に言及があったことも安心感を与えました。
東京市場の動き
東京市場では、米株高を好感して東エレクやファストリ、ソフトバンクグループ(SBG)などの主力株が買われ、日経平均は前場から一貫して高値圏で推移しました。
海外短期筋による先物買いが目立ち、一部値がさ株やテーマ株の上昇が指数を押し上げました。
為替市場の動向
為替相場は比較的落ち着いており、1ドル=約144.5円で推移しています。円安基調は継続しており、輸出関連株には引き続き支援材料となっています。
個別銘柄の動き
SBG、ディスコ、トヨタ、アドテスト、東エレクなど半導体・AI関連銘柄が強く、任天堂やファストリも堅調に推移しました。
一方、中外薬やニデック、アサヒ、塩野義など一部ディフェンシブ銘柄が利益確定売りに押されました。
人気のテーマ
テーマ | 概要 |
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半導体 | 米エヌビディア株の上昇を受けて関連株が買われる |
AI(人工知能) | 米AI半導体需要拡大への期待感からソフト関連にも資金流入 |
貿易正常化 | 米中関係の改善期待により国際輸出企業に追い風 |
日本株先高観 | 海外勢の先物買い主導で4万円回復、テクニカル的にも強気シグナル点灯 |
円安メリット株 | 為替相場が円安基調で推移し、自動車や電機に追い風 |
注目の銘柄
銘柄名 | ポイント |
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フジクラ | 通信インフラ需要期待からの買い継続 |
ソシオネクスト | 半導体設計関連としてAI需要を背景に強含み |
アドバンテスト | 朝安から一転して上昇、指数寄与度も高く上場来高値を視野に |
デンソー | トヨタ系連携強化と電動化期待で続伸 |
豊田通商 | 自動車関連と資源の両面で恩恵、資源市況の反発も追い風に |
今日の主要経済ニュース
時間(日本時間) | 指標名 | 内容 |
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21:30 | 米・個人消費支出(PCE)物価指数 | FRBが重視するインフレ指標、今後の利下げ観測に影響 |
23:00 | 米・ミシガン大学消費者信頼感指数 | 消費者心理の先行指標、金利動向との関連性が高い |
24:00 | 米・週間石油在庫統計 | 原油相場への影響からエネルギー関連株に波及の可能性 |
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まとめ
6月27日の東京市場は、米株高と地政学的リスクの後退を受けて一段高となりました。
4万円の節目を回復し、今後の相場展開にも期待が高まる中で、海外勢の動きとインフレ指標の発表がカギを握る1日となりそうです。