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7月1日(火)の東京株式市場は、短期的な過熱感を背景に利益確定売りが優勢となり、日経平均株価は反落で始まりました。
前週までの5日続伸で2000円以上上昇していた反動が出た形です。一方で、前日の米国株の上昇が下支えとなり、大幅下落には至っていません。
東京株式市場の状況(2025年7月1日)
7月1日(火)前場の日経平均は前日比400円近く安い4万0100円台で推移。東証株価指数(TOPIX)も反落しています。
任天堂の新型Switch発売期待で関連株が一時高かったものの、主力の半導体株には売りが集まり、相場全体の重しとなりました。
特に東京エレクトロンやアドバンテスト、レーザーテックといった銘柄は利益確定売りに押されました。
米国市場の影響
前日の米株式市場では、ナスダック総合指数が続伸。ADP雇用統計やISM非製造業景況感指数など、経済指標が市場予想を下回る結果となった一方で、トランプ前大統領の利下げ要求発言や政府債務の過小修正が安心材料として受け止められました。
この結果、"バッドニュース・イズ・グッドニュース"の構図が意識され、ハイテク株が買われました。
東京市場の動き
国内市場では、6月に大きく上昇していた銘柄に売りが出やすい地合い。加えて、日銀が発表した6月の短観で大企業・製造業DIがプラス13と改善しましたが、一部では円高を誘発し、株価の重しとなりました。
グロース250指数は1%以上の上昇を見せており、新興市場は底堅い動きが目立ちます。
為替市場の動向
7月1日午前時点で、ドル円は1ドル=143円台前半で推移。前日の米経済指標の悪化を受けて円高が進行しました。
この為替の動きが、東京市場での輸出関連株への売り圧力につながっています。
個別銘柄の動き
以下は注目された個別銘柄の動向です。
- 東京エレクトロン:下落。利益確定売りが優勢。
- アドバンテスト:下落。半導体市況の調整懸念も。
- 任天堂:Switch2の予約期待で一時上昇。
- フジクラ:上昇。通信需要の回復期待。
- QPS研究所:出来高増。宇宙関連テーマで物色続く。
人気のテーマ
- 宇宙開発
- バイオ医薬品
- 円高メリット
- 半導体
- 新型ゲーム機関連
注目の銘柄
銘柄名 | 理由 |
---|---|
QPS研究所 | 宇宙関連としての注目度が急上昇 |
3バイオ | 医薬・バイオテーマで人気集中 |
任天堂 | Switch2への期待感高まる |
フジクラ | 通信インフラ需要増加を材料視 |
日本取引所グループ | 金融インフラの安定成長株として注目 |
今日の主要経済ニュース
時刻 | 内容 | 地域 |
08:50 | 日銀短観(6月) | 日本 |
17:00 | ユーロ圏失業率 | 欧州 |
18:00 | ドイツCPI(速報) | 欧州 |
23:00 | 米JOLT求人件数 | 米国 |
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まとめ
7月相場入りとなった東京市場は、前週の上昇の反動と円高進行が重しとなり、調整ムードでのスタートとなりました。半導体株には売りが目立つ一方、新興市場や個別テーマ株には資金が集まっており、物色の対象がシフトしている様子も見られます。引き続き、為替動向や米経済指標に対する市場の反応がカギとなりそうです。