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きょうの東京市場は、米国からの逆風と国内要因が入り混じる一日となりました。
米景気の強さを示す指標が相次ぎ、「FRBが積極的に利下げを進めるのでは」という観測が後退。米株安を受けて日経平均は下げて始まりましたが、為替の円安基調や配当取り需要が買い支えとなり、下値は限定的でした。
東京市場の動向:寄り付きは大幅安、その後下げ幅縮小

26日前場の東京株式市場で日経平均株価は反落スタート。朝方は一時300円を超える下げとなりましたが、その後は下げ幅を縮小し、午前10時時点では前日比160円安の4万5500円台後半で推移しました。
背景には以下の要因があります。
- 米景気の堅調さ → FRBの積極的利下げ観測が後退
- 円安(1ドル=149円台後半) → 自動車や輸出関連株に追い風
- 配当権利取り需要 → 高配当株に個人投資家の買いが入りやすい

売りと買いが交錯する綱引き相場になりましたね
米国市場の影響:利下げ期待の後退で株安
25日の米株式市場では主要3指数がそろって下落しました。
- ダウ工業株30種平均は4万6292ドル(前日比88ドル安)
- 新規失業保険申請件数が7月以来の低水準(労働市場の強さを示す)
- 4〜6月期の米GDP確定値が上方修正
こうした指標が『米経済は想定以上に強い』との見方を広げ、FRBによる積極的な利下げが遠のくとの警戒感が強まりました。これが株売りの引き金となり、東京市場にも波及しました。

利下げ期待が後退すると、株式市場には冷や水となります
個別銘柄の動き:明暗分かれる展開
- 下落銘柄:アドテストやディスコなど半導体関連、ファストリ、レーザーテク、大塚HD
- 上昇銘柄:ソニーG、コナミG、リクルート、富士フイルム、任天堂
特にソフトバンクグループ(SBG)は、連日の上場来高値更新の後に反落。市場では『半導体関連株が今後も日経平均を大きく動かす』との見方が強まっています。

テーマ株の値動きが、相場全体のムードを左右している印象です
為替と配当取り需要が下支え
為替市場では円安・ドル高(1ドル=149円台後半)が続いており、自動車株をはじめとする輸出関連に買いが入りました。
また、この日は3月期決算企業の中間配当の権利付き最終日。権利取りを目的とした買い需要が、相場を支えたとみられます。

投資家心理として『配当を取っておこう』という動きが、株価を下支えしていますね
きょうの主要経済ニュース
- 米失業保険申請件数が予想を下回り、労働市場の強さを確認
- 米GDP確定値が上方修正、利下げ観測が後退
- 円相場は149円台後半で推移し、自動車株を支援
- 東京市場では配当取り需要が買い支えに

米景気の強さと国内の配当需要。今日は二つの力がせめぎ合った相場でした
まとめ
26日午前の東京株式市場は、米株安を受けて反落で始まりました。ただし、円安や配当権利取りを背景に下げ幅は縮小し、売り一色の展開にはなりませんでした。
今後は『FRBの利下げペース』と『国内企業の業績・配当』が投資家の注目点となりそうです。





