
目次

東京市場は、前日の急落(1000円超)から一転して買い戻しが入りました。寄り付きから自律反発狙いの買いが優勢となり、日経平均は4万9500円台半ばで推移しています。銀行株と大型株の上昇が指数を押し上げる一方、不動産や電力は軟調です。
【注目記事】
東京株式市場の状況

日経平均株価は前日比+240円前後と反発で始まり、上げ幅は一時+300円超まで拡大しました。前日に大きく下げた反動で買いが入り、ファストリなど寄与度の大きい銘柄が上昇して指数を支えています。TOPIXも反発しています。
米国市場の影響

1日の米株市場は持ち高調整の売りが優勢となり、ダウ平均は前週末比 -427ドル(-0.89%)の4万7289ドルで終了。ビットコイン価格も大幅下落し、投資家心理の重荷となりました。
米ISM製造業指数(11月)は48.2と9カ月連続で景気の分岐点「50」を下回り、12月利下げ観測は80%超に達しています。
東京市場の動き
日銀の植田総裁が1日の講演で「利上げの是非を適切に判断」と述べたことで、12月18〜19日の金融政策決定会合で利上げを決めるとの観測が強まりました。これが利ざや拡大期待につながり、銀行株が全面高になっています。
一方で、金利上昇が負担となる不動産、電力は売られています。
主要銘柄の動き
-
上昇:ファナック、東京エレクトロン、フジクラ
-
下落:ソフトバンクG、第一三共

前日の急落からの反発局面ですが、米国の下げや国内金利の不透明感は残っており、買い一巡後の動きには注意したいところです。
為替市場の動向
2日8時30分の為替は以下の通りです。
-
ドル円:155円48〜50銭(前日比11銭の円安)
-
ユーロ円:180円49〜52銭(16銭の円安)
-
ユーロドル:1.1608〜09ドル(ほぼ横ばい)
前日は、日米政策金利の方向性の違いが意識され、円高方向に振れましたが、本日は持ち高調整による円売りが先行しています。
個別銘柄の動き
銀行株が続伸し、連日で上場来高値を更新しています。保険株も堅調です。半面、不動産と電力は広く売られています。
人気のテーマ
| テーマ | 背景 |
|---|---|
| 銀行 | 利上げ観測強まり買い先行 |
| 保険 | 金利上昇メリットで買い増加 |
| 半導体 | 東京エレクなど反発 |
| 電力 | 金利上昇懸念で売り優勢 |
| 不動産 | 金利負担増の思惑で下落 |
注目銘柄
| 銘柄 | コメント |
|---|---|
| 三井住友FG | 利上げ観測で上場来高値更新 |
| 三菱UFJ | 銀行株買いが継続 |
| ファナック | 前日の下げから反発 |
| 東京エレクトロン | 半導体関連が復調 |
| フジクラ | 業績期待で堅調 |
中小型株が好ましい
相場全体が金利動向に左右されやすい局面では、業績主導で動く中小型株が比較的堅調な場面があります。特に値動きの特徴を把握しやすく、投資判断に時間をかけたい投資家には選択肢が広がります。
なお、市況が大きく動く場面では、情報の質を高めるために株情報サイトや投資ツールを併用する個人投資家も増えています。データを補うことで判断のブレを抑えられるという声もあります。
今日の主要経済ニュース
| 時刻 | 国 | 指標 | 予想 | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 08:50 | 日本 | マネタリーベース前年比 | ― | -8.5%(前回 -7.8%) |
| 09:30 | 豪州 | 10月住宅建設許可 | -4.5% | -6.4%(前回 12.0%→11.1%) |
| 09:30 | 豪州 | 7-9月期経常収支 | -133億AUD | -166億AUD |
| 14:00 | 日本 | 消費者態度指数 | 36.2 | ―(前回35.8) |
| 19:00 | ユーロ | 11月HICP(速報) | 2.1% | ― |
| 19:00 | ユーロ | HICPコア(速報) | 2.4% | ― |
まとめ
日経平均は前日の急落から反発し、銀行株を中心に買い戻しが広がっています。ただし、米株安や金利動向が引き続き重荷で、上値は限定的です。
午後の10年国債入札を控え、市場は金利の変化に注目しています。






