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朝の東京市場は、米株高を追い風に幅広い銘柄へ買いが入り、日経平均は続伸しています。前日の大きな下落からの持ち直しに加え、米金融政策をめぐる思惑が相場を押し上げています。
【注目記事】
東京株式市場の状況

3日前場寄り付きの日経平均株価は、前日に比べ410円ほど高い4万9700円台前半で推移しました。
米国市場ではエヌビディアなどハイテク株が買われ、ナスダック総合も反発しました。この流れが東京市場にも波及し、アドテストや東エレク、ソフトバンクグループなど指数寄与度の高い銘柄が上昇しました。
一方、小売りの一角や医薬品株では利益確定売りが目立ち、相場全体の上値を抑える場面もありました。
主な上昇銘柄:アドテスト、東エレク、SBG、イビデン、レーザーテク
主な下落銘柄:ニトリHD、良品計画、第一三共、コナミG
米国市場の影響

前日の米国市場では、今月9〜10日に開催されるFOMCでの利下げ観測が強まり、主要指数がそろって上昇しました。
特に半導体セクターへの買いが強く、エヌビディアやAMDが上昇したことが東京市場の同セクターにもポジティブに働いています。
米国のハイテク株高は、投資家のリスク許容度を高めやすい環境をつくり、朝方の買いにつながりました。
東京市場の動き
10時時点の日経平均は前日比360円ほど高い4万9600円台後半で堅調に推移しています。アドテストや東エレクなど値がさの半導体株が引き続き相場をけん引しました。
一方、日銀の利上げ観測から上昇が続いていた三菱UFJなど銀行株には、短期的な利益確定売りが入り軟調となりました。
東証プライム(10時時点)
- 売買代金:概算1兆6674億円
- 売買高:7億2088万株
主な上昇銘柄:SBG、イビデン、レーザーテク、スクリン
主な下落銘柄:ファストリ、コナミG、イオン、トヨタ
為替市場の動向
3日早朝の東京外国為替市場では、円相場が下落し1ドル=155円84〜85銭(前日比8銭の円安)となりました。
日銀の利上げが12月に行われる可能性は高まっているものの、その後の利上げペースは緩やかとの見方が残り、円売りが続いています。
また、トランプ米大統領が2026年初めに次期FRB議長を発表すると述べたことが注目されました。ハセット氏の名前が挙がり、利下げを継続する可能性が意識され、円の下支え要因となっています。
ユーロ円:1ユーロ=181円17〜21銭(29銭の円安)
ユーロドル:1ユーロ=1.1625〜26ドル
個別銘柄の動き
上昇銘柄
- アドテスト:米半導体株高が追い風に
- 東エレク:設備投資関連の買いが継続
- ソフトバンクG:生成AI関連への期待
- イビデン、レーザーテク、スクリン:半導体製造装置関連がしっかり
下落銘柄
- ファストリ:短期的な調整売り
- ニトリHD、良品計画:消費関連に売り
- トヨタ:為替要因による利益確定売り
今日の主要経済ニュース
本日の相場に影響が出やすい指標を中心にまとめています。
| 発表日 | 時刻 | 国 | 指標名 | 重要度 | 予想 | 結果 | 前回(修正) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 12/3 | 09:30 | オーストラリア | 7-9月期GDP(前期比) | ★★★ | 0.7% | 0.4% | 0.6% |
| 12/3 | 09:30 | オーストラリア | 7-9月期GDP(前年同期比) | ★★★ | 2.2% | 2.1% | 1.8%(2.0%) |
| 12/3 | 10:45 | 中国 | 11月サービスPMI | ★★ | 52.1 | - | 52.6 |
| 12/3 | 22:15 | 米国 | 11月ADP雇用統計 | ★★★ | 1.0万人 | 4.2万人 | - |
| 12/3 | 24:00 | 米国 | 11月ISM非製造業景況指数 | ★★★ | 52.1 | - | 52.4 |
まとめ
前日の米株高とFOMC利下げ観測が追い風となり、東京市場はAI・半導体関連を中心にしっかりした動きとなりました。為替は円安が進行しており、輸出企業の追い風となる一方、内需や小売りでは利益確定売りも見られます。
後場は、為替の動きと米国指標を意識しながら、半導体関連の強さがどこまで続くかが焦点になりそうです。






