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連日の過去最高値更新と初の6万7000円台突入に沸いた前日の熱狂から一転、本日の東京株式市場は利益確定売りに大きく押される波乱の展開となっています。
原油先物相場が再び1バレル90ドル台に上昇し、高止まりしていることを背景にインフレ懸念や先行きの不透明感が意識されるなか、これまで日本株の上昇を力強く牽引してきた海外投機筋が一斉に日経平均先物への利益確定売りに動きました。
日経平均は一時900円を超える急落をみせ、節目となる6万6000円の大台を割り込む場面もありました。一方で、前日の米国市場で主要な株価指数がしっかりとした動きをみせた流れが投資家心理の一定の支えとなっており、ソフトバンクグループなど一部の主力AI関連株が底堅く推移して下値を支えるなど、全面安とはならない動きもみられます。
大激動となった前場の詳細な動きを解説します。
東京株式市場の状況(2026年6月2日)

原油高への警戒感から急反落、短期的な過熱感も手伝い先物主導で一時900円超安
2日前場の東京株式市場で日経平均株価は大幅反落しました。前日比800円ほど安い6万6100円台で推移し、前場の取引時間中には下げ幅を900円超に広げ、一時6万6000円の節目を下回る場面もありました。
5月下旬から一方的な上昇を続け、前日も最高値を更新していたことで市場全体に短期的な過熱感が意識されていたなか、目先の利益を確定するための売りが先行する展開となりました。
売り材料となったのが、原油価格の再上昇と高止まりです。中東情勢を巡る先行きの不透明感などを背景に、ニューヨーク原油先物相場が再び1バレル90ドル台に上昇し、日本時間の時間外取引でも強含みで推移しました。
燃料コストの上昇によるインフレ進行や消費低迷への懸念が改めて意識され、海外投機筋を中心とした市場参加者が日経平均先物にまとまった売りを出したことで、一気に株価が押し下げられました。
景気敏感株である商社や自動車の下げも目立っているほか、内需株も軒並み安となっています。10時現在の東証プライムの売買代金は概算で3兆5186億円、売買高は8億1863万株を記録しており、売り買いが交錯する大商いとなっています。
SBGは逆行高で底堅さ発揮する一方、アドテストは朝高後に売りに押され軟調に
一方で、日経平均の下値では銘柄によって値動きに明らかな強弱が混在する展開となっています。前日の米国株式市場で主要な株価指数がしっかりとした動きをみせた流れを受け、東京市場でもハイテク・AI関連の一部には押し目買いや買い戻しの動きが見られました。
個別銘柄では、指数寄与度が高く前日に時価総額国内首位となったソフトバンクグループ(9984)が、地合い悪化の中でも逆行高となって底堅さを発揮し、日経平均の下値を支える格好となりました。しかし、その一方で、同じく朝方に高く始まった他の半導体・AI関連株は前場中ごろにかけて利益確定売りに押されています。
アドバンテスト(6857)やイビデン(4062)は朝高のあとに値を消し、前場中ごろは軟調な推移に転じました。そのほか、TDK(6762)や信越化学工業(4063)、ファナック(6274)、ファーストリテイリング(9983)、リクルートホールディングス(6098)なども、全体相場の急落に引きずられる形で値を下げています。
外為市場の動き:実需のドル買いで159円台後半へ円安、財務相の市場牽制には限定的な反応
外国為替市場での円相場は軟調な推移となりました。10時時点は1ドル=159円66〜67銭近辺と、前日夕方に比べて20銭ほどの円安・ドル高となりました。原油相場が高止まりしているため、エネルギー輸入国である日本の貿易収支の悪化を懸念した円売り・ドル買いが優勢となりました。
また、10時前の中値決済に向けては、月初めの貿易決済に伴う国内輸入企業などの実需の円売り・ドル買いが活発化し、一時159円73銭近辺まで円が下げ幅を広げる場面もありました。
片山さつき財務相は2日、閣議後の記者会見で為替市場について、緊張感を持って注視しており、必要に応じて適切な対応をとる旨を述べました。また、米財務当局をはじめとする関係国と緊密に意思疎通を図っている状況にも触れましたが、市場の警戒感を大きく高めるほどの内容ではなかったことから、為替相場の反応は限定的なものとなりました。
一方、円は対ユーロでは堅調(1ユーロ=185円72〜75銭)で、ドルが全面高となるなかでユーロ安・ドル高が進んだ流れと歩調を合わせる形での円買い・ユーロ売りが入りました。

昨日の歴史的な「6万7000円台突入」の余韻も束の間、本日は一時900円を超える大きな調整となりましたね。やはり5月下旬からの急ピッチな上昇に対する過熱感がベースにあったところに、原油価格の90ドル台復帰という、分かりやすい利益確定の口実が海外投機筋に与えられてしまった形です。
ただ、市場が完全に冷え切ったわけではありません。前日の米株式市場の底堅さもあり、ソフトバンクグループが手堅い動きを見せて下値を支えています。一方で、朝方高かったアドバンテストなどが前場中ごろにかけて売りに押されるなど、利益確定の動きと強弱が非常にはっきりと分かれた格好です。
先物主導のスピード調整という側面が強いと考えられますので、今晩の米国の4月JOLTS求人件数の発表などマクロの動向を睨みつつ、後場の押し目買いの勢いを見極めていきましょう!
注目のテーマ
| 順位 | テーマ名 | 概況 |
|---|---|---|
| 1 | 原油先物相場が再び1バレル90ドル台へ上昇 | 不透明な地合いから原油高が高止まり。インフレ再燃や貿易収支悪化への懸念を刺激 |
| 2 | 日経平均が一時900円超安の急反落 | 前日の過去最高値更新による過熱感から、海外投機筋による先物への利益確定売りが加速 |
| 3 | 米主要指数の底堅い推移による市場心理の支え | 米国市場で主要な株価指数がしっかりとした動きをみせた流れが、東京市場の一部の銘柄の下値支えに寄与 |
| 4 | ソフトバンクグループ(SBG)の逆行高と底堅さ | 全体相場が急落するなか、前日の勢いを背景に底堅く推移し日経平均の下値をサポート |
| 5 | 中値決済に絡む実需の円売り、159円台後半へ下落 | 月初の実需の決済や原油高による貿易収支悪化懸念が重なり、一時159円73銭近辺まで円安進行 |
注目銘柄
| 銘柄名(コード) | 特徴 | 2日前場中ごろの動き |
|---|---|---|
| ソフトバンクグループ(9984) | 戦略的投資会社、AI関連の世界的ハブ | 前日に時価総額国内首位に躍進。全体相場が急落する悪地合いの中でも逆行高となり、手堅い動きで下値を支える |
| アドバンテスト(6857) | 半導体検査装置の世界大手 | 米主要指数の底堅さを受けて朝方は高く始まったものの、前場中ごろにかけては利益確定売りに押され軟調 |
| ファーストリテイリング(9983) | 「ユニクロ」展開の小売世界大手 | インフレ進行や国内消費低迷への懸念が直撃。指数寄与度の高さから先物売りの標的となり大幅安 |
| 信越化学工業(4063) | 塩ビ、半導体シリコンウエハで世界首位 | 短期的な達成感からの利益確定売りが先行。朝高の後に値を消し、前場は軟調な推移 |
| イビデン(4062) | ICパッケージ、特殊炭素製品の大手 | 朝方は米株の底堅さを受けて高く始まったものの、全体相場の急落に引きずられ前場中ごろまでに安値圏へ転落 |
「アドバンテスト(6857)」や「ソフトバンクグループ(9984)」のような大型株も魅力的ですが、個人投資家が大きな利益を狙うなら、「次に資金が流入する中小型株」の先回りが欠かせません。
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2日の主要経済ニュース
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 米主要指数が底堅く推移、株価は堅調さを維持 | 主要な株価指数がしっかりとした動きをみせる展開。強気な地合いが東京市場の投資家心理を一部で支える |
| ニューヨーク原油先物が1バレル90ドル台へ反発 | 時間外取引でも強含み、エネルギーコスト上昇に伴うインフレ懸念が再び意識される |
| 片山財務相、為替動向を「緊張感を持って注視」 | 閣議後会見で発言。関係国と緊密に意思疎通を図る姿勢を示すも、市場を大きく揺らすほどの材料にはならず |
| 東証プライムの売買代金が10時時点で3.5兆円突破 | 先物取引や主力株への利益確定売り、押し目買いが交錯し、前場から極めて活発な大商い |
まとめ
2026年6月2日前場の東京株式市場は、日経平均株価が一時900円を超える大幅な急反落となり、昨日までの最高値街道から一転して6万6000円の大台を割り込む大荒れの展開となりました。
ニューヨーク原油先物が1バレル90ドル台へと再浮上したことが市場にインフレ再燃の警戒感を植え付け、短期的な過熱感も手伝って海外投機筋による先物への利益確定売りを一気に加速させました。
しかし、米国市場で主要な株価指数がしっかりとした動きをみせた地合いは生きており、ソフトバンクグループが逆行高で手堅い動きを見せて下値を支えています。
一方で朝高だったアドバンテストなどは前場中ごろにかけて利益確定売りに押されるなど、銘柄間の明暗がはっきりと分かれました。外国為替市場では月初の実需のドル買いから159円台後半へと円安が進み、片山財務相の注視発言を横目に貿易収支への懸念も株価の重荷となりました。
前場の大幅な調整を経て、後場にどこまで押し目買いが入り底堅さを示せるか、緊迫した局面が続きます。




