【2026年9月10日】中東情勢緊迫受け日経平均続落、円安・原油高加速

目次

10日前場の東京株式市場は、日経平均が大幅続落となりました。前日比で一時850円超安まで下げ幅を広げ、6万4200円台後半と安値圏での推移が続いています。

 

米・イラン間の相次ぐ攻撃激化と原油高、そして日米金利の上昇がリスク回避ムードを一段と強め、広範な銘柄で売りが先行しました。

 

前日の米株式市場ではダウ平均が3日続落し、約2カ月ぶりの安値で取引を終えました。

 

背景には、イランの原油輸送拠点やタンカーへの軍事攻撃、米側の報復といった地政学リスクの高まりがあり、エネルギー輸送停滞への警戒感が強まる一方、原油先物価格が3カ月ぶり高値を付けています。

 

加えて、米国長期金利が4.85%へと急上昇し、国内の長期金利も追随。

 

日本株の割高感への警戒や為替市場での円安基調を加速させました。実需の円売りや国内輸入企業のドル買いも、為替相場の円安圧力として働いています。

 

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佐藤真理子

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■ 東京株式市場の状況(2026年9月10日前場)

10日前場の東京株式市場は、明確なリスクオフムードのなかで取引が推移しています。

 

日経平均株価は寄り付きから下落基調を強め、前日比一時850円超安の6万4200円台後半まで急落、TOPIXも続落しました。

 

前夜の米株式市場がイラン情勢を受けて大幅下落した流れをそのまま引き継いだ形です。

 

米国によるイラン石油拠点・タンカー攻撃、その報復でイランが再び船舶攻撃へとエスカレーションするなか、中東地政学リスクの急上昇と原油市況の高騰が相場を大きく下押ししました。

 

また、米長期金利上昇に伴い日本の長期金利も高騰。

 

グロース系だけでなく市場全体の株価収益率(PER)の割高感が意識されたことで、主力株売りが一段と広がりました。

 

東証プライムの売買代金は10時段階で2兆4000億円超に達し、取引量・売買高ともに高水準。

 

ハイテク・ゲーム関連株や一部の大型株が大きく下落した一方、リクルートや三菱UFJなど一部銘柄には資金が散見されました。

 

■ 外為市場の動き

為替市場では円安がさらに進行しています。

 

10日前場のドル円相場は、10時時点で1ドル=153円66〜68銭と前日比55銭の円安水準を記録。

 

国内輸入勢の実需による円売り・ドル買いの動きや、「ごとおび」需給イベントが重なったことで、円安トレンドが維持されています。

 

ドル円のほか、ユーロ円でも円安基調が強まり、1ユーロ=178円74〜77銭まで円安が進行。

 

一方で、ユーロ/ドルではユーロ安・ドル高が進み、リスクオフでドルが買われやすい状況となっています。

 

市場関係者の間では、円安進行が株式市場の下落圧力と連動しやすく、今後の政府・日銀による為替介入への警戒感もじわり高まってきています。

 

■ 前場の注目テーマ

注目テーマ 前場の市場動向とトピックス
中東地政学リスク イラン・米国間の軍事衝突激化で原油供給への影響が警戒。投資家心理が冷え込み、世界株安・原油高を牽引。
原油高・インフレ懸念 WTI原油先物が3カ月ぶり高値に急伸。米大統領発言も影響し、原油高からインフレ懸念強まる。
米長期金利上昇 米長期金利は4.85%へ。国内金利も追随しバリュエーション調整圧力(株高修正)が強まっている。
ドル高・円安加速 「ごとおび」要因・実需筋の円売りもあり円安続く。日銀介入観測も意識される展開。
主力大型株への売り集中 グローバル主力・ハイテク・ゲーム各株を中心に売りが先行。リクルートや金融株への資金一部流入も。

■ 前場の注目銘柄

銘柄名(コード) 前場の値動きと背景
ファストリ(9983) 地合い悪化や主力輸出株に対する円安進行にも関わらず大幅安。市場心理冷え込みの象徴。
東エレク(8035) 半導体需要への不透明感と米株安の影響を受けて前場で一段安。
フジクラ(5803) 主力電線関連として下落目立つ。地合い悪化で主力株全面安。
任天堂(7974) 大型ゲーム株も幅広く売り。リスク回避の中心銘柄として大きく下落。
バンナムHD(7832) ゲーム業界全体の需給悪化で続落。
リクルート(6098) 下げ相場の中で買い戻し入りプラス圏推移。ディフェンシブ性評価の一因。
パナHD(6752) 物色分散とディフェンシブ性意識され、プラス圏推移。中期成長期待も下支えに。
太陽誘電(6976) 個別材料や短期の需給主導でプラス圏。相場全体の一部で資金回帰。
三菱UFJ(8306) 金利上昇を追い風に朝方からしっかりとした動き。
郵船(9101) 原油高メリット銘柄として資金流入、プラス圏での堅調展開。

 

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■ 主な経済ニュースのまとめ(前場)

米国とイランの軍事的緊張激化が最大の材料となった本日前場、ダウ平均は米史上2カ月ぶりの安値圏に沈み、国内では日経平均が約850円安まで急落しました。

 

原油先物価格はWTIで1バレルあたり96ドル後半と高止まりしており、エネルギー価格上昇によるインフレ圧力へと波及しています。

 

米長期金利の4.85%タッチもあり、国内金利も上昇して主要株売りへの拍車がかかりました。

 

為替市場での円安も鮮明です。

 

「ごとおび」実需の円売りとドル買いが、米ドル高・円安基調を一段と強め、外国為替市場のボラティリティも高まっています。

 

一方、物色対象としてはディフェンシブ銘柄や一部金融株、原油高恩恵の海運株など限られた堅調銘柄が注目を集めています。

 

経済指標面では、日米で景況感・物価指標が引き続き意識されています。

 

 

■ 今後の注目経済指標

日時 国 指標名 重要度
9/10(木) 15:00 ドイツ 8月消費者物価指数(CPI、改定値)(前月比) ★★
9/10(木) 21:15 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)政策金利 ★★★
9/10(木) 21:30 米国 8月卸売物価指数(PPI)(前月比/前年比) ★★
9/10(木) 21:30 米国 前週分新規失業保険申請件数 ★★
9/10(木) 23:00 米国 8月中古住宅販売件数(年率換算件数/前月比) ★★
9/11(金) 08:50 日本 7-9月期四半期法人企業景気予測・業況判断指数 ★
9/11(金) 21:30 米国 8月消費者物価指数(CPI) ★★★

■ まとめ

2026年9月10日前場は、中東情勢の一段の緊迫によって世界的なリスク資産売りが加速し、日本株・為替市場ともに大きく動きました。

 

日経平均株価は一時850円超安、為替も大きく円安進行と、個人投資家にとっても波乱の展開となっています。

 

主要経済イベントや各国景気指標の発表が続くなか、各銘柄ごとに物色動向は異なるものの、市場全体ではリスク避けの空気がより色濃く反映されています。

 

今後も地政学リスクやインフレ、金利、さらには為替動向など、グローバルな材料に要警戒の地合いが続きそうです。

 

 

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