目次
忙しい方でもサクッと理解できるように10月28日のマーケット情報を簡潔にまとめました。
2024年10月28日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反発し、終値は前週末比691円61銭(1.82%)高の3万8605円53銭となりました。
27日の衆議院選挙で自民・公明の与党が過半数割れしたものの、事前に織り込み済みとの見方が広がり、買い戻しが優勢でした。
円安進行や米半導体株高も相場を押し上げました。
東京株式市場の状況(2024年10月28日)
28日の東京市場では、日経平均が大幅に反発し、3万8600円台で取引を終えました。
衆院選では与党が過半数を割り込み、朝方は不安定な国内政治への警戒感から売りが先行しましたが、イベント通過による安心感から買い戻しが入り、日経平均は一時800円超まで上昇しました。
とくに、空売りを行っていた海外短期筋が株価指数先物を買い戻したことで相場が押し上げられたとみられます。選挙結果を受けて、与党が国民民主党と政策面で協力する可能性が期待され、政策支援の期待も相場を支えました。
米国市場の影響
前週末の米国市場では半導体関連株が上昇し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が堅調に推移しました。これを受けて東京市場でも半導体関連銘柄が買われ、日経平均を押し上げる要因となりました。
東京市場の動き
今回の衆院選の結果により、与党は過半数を割りましたが、イベント通過に伴う買い戻しが主導しました。とくに、半導体関連株やハイテク銘柄が強含みで推移しており、円安進行が輸出関連銘柄への追い風となっています。
為替市場の動向
28日の東京外国為替市場では、円相場が1ドル=153円台後半まで下落し、約3カ月ぶりの円安水準となりました。
日銀による追加利上げ観測が後退したことが背景にあり、今後の円安基調は輸出企業の業績改善を期待させる材料となり、株式市場を支えました。
個別銘柄の動き
- 上昇: 中外製薬、アドバンテスト、東エレク、レーザーテック、ディスコといった半導体関連株が買われました。また、ファナック、トヨタ、ホンダなども上昇しました。
- 下落: 信越化学、オリンパス、ニトリHD、ニチレイ、川崎重工やIHIなど一部の大型株は売りが出ました。
人気のテーマ
テーマ | 理由 | 対象銘柄 | 株価動向 |
---|---|---|---|
衆院選後の買い戻し | 選挙結果の織り込み済みによる安心感 | 日経平均全体 | 上昇 |
円安進行 | 輸出関連企業の業績改善期待 | トヨタ、ホンダ、ファナック | 上昇 |
半導体関連 | 米半導体株高と空売りの買い戻し | アドバンテスト、東エレク | 上昇 |
医療関連 | 成長期待と安定した収益基盤 | 中外製薬 | 上昇 |
小売関連 | 業績見通し不透明感と売り圧力 | ニトリHD、ニチレイ | 下落 |
注目の銘柄(中小型株)
銘柄名 | 業種 | 理由 | 株価動向 |
---|---|---|---|
中外製薬 | 医薬品 | 医療需要の増加と安定成長期待 | 上昇 |
アドバンテスト | 半導体関連 | 米国半導体株の上昇が追い風 | 上昇 |
川崎重工 | 機械 | 業績不透明感が売りを誘発 | 下落 |
ニデック | 電気機器 | 円安による輸出優位性が評価される | 上昇 |
オリンパス | 精密機器 | 業績不安から売りが増加 | 下落 |
今日の主要経済ニュース
2024年10月28日に発表予定の日本および世界の主な経済指標をまとめました。
国/地域 | 経済指標 | 対象期間 | 備考 |
---|---|---|---|
日本 | 失業率 (Unemployment Rate) | 2024年9月 | 労働市場の健康状態を評価するための重要指標で、雇用の動向を反映します。 |
アメリカ | 卸売在庫 (Wholesale Inventories) | 2024年9月 | 在庫水準を示し、需給バランスや企業の生産調整を評価するデータです。 |
ユーロ圏 | GDP成長率 (速報) | 2024年第3四半期 | ユーロ圏経済の成長状況を測定し、消費や投資動向の影響を評価するために用いられます。 |
カナダ | GDP成長率 (速報) | 2024年8月 | カナダ経済の全体的な健康状態を示す重要な成長指標です。 |
イギリス | Nationwide住宅価格指数 (住宅価格動向) | 2024年10月 | イギリスの住宅市場の動向を示し、消費者支出と経済への影響を評価します。 |
以下のサイトからも、今日発表される経済市況を確認することができますよ。
まとめ
10月28日の東京市場では、衆院選を受けた短期的な不透明感の中でも、イベント通過に伴う買い戻しが主導し、日経平均は大幅に反発しました。
円安の進行や米半導体株高も相場を支えました。今後も国内外の政策動向や為替動向に注目が集まります。